7月29日労働政策研究・研修機構(JILPT)は メールマガジン労働情報第1796号を配信し、7月29日に厚労省が公表した「長時間労働が疑われる事業場に対する令和3年度の監督指導結果」を紹介しました。以下のとおりです。
●1万986事業場で違法な時間外労働を確認、是正・改善指導/厚労省 厚生労働省は7月29日、長時間労働が疑われる事業場に対して労働基準監督署が 2021年度に実施した監督指導の結果を公表した。対象となった3万2,025事 業場のうち、違法な時間外労働があったのは1万986事業場(34.3%%)で、 月80時間を超える時間外・休日労働が認められたのは4,158事業場(違法な時 間外労働があった事業場の37.8%)。是正・改善指導を受けたその他の違反内容は、 過重労働による健康障害防止措置の未実施が6,020事業場(18.8%)、賃金不 払残業が2,652事業場(8.3%)。 7月29日付厚労省PressRelease「長時間労働が疑われる事業場に対する 令和3年度の監督指導結果を公表します」
時間外労働不払い請求の時効を5年に改定する議論の際、経営側委員は時間管理システム整備に時間を要するという理屈で3年時効を強く主張しました。結果当面という言葉を付け3年時効、時期を見て5年への議論開始となりました。だからといって、現下の残業未払が良しとされるものではなく、労働者の安全管理のためにも残業を減らす実績作りが求めらます。今回の報告を見てどうでしょう、酷いとしかいいようがありません。色々な施策を作っても、経営層にやる気がないというか、自浄作用が働かないのではどうしようもありません。最賃の審議会で発する言葉がイマイチ信用できないというか、絵空事・空念仏に聞こえるのはこのような背景があるからでしょうか。経営者団体もしっかりして欲しいものです。