CUNNは12月20日、メール通信NO.2268を配信し、同日開催の労働政策審議会労働条件分科会で議論された裁量労働制適用拡大の内容を紹介しました。共同通信の配信内容がベースです。各地の労働弁護団でもこの審議内容に注目しています。入手した審議資料を見る限りでは、本人の同意があっても労働者の健康管理の在り方が明確ではありません。
◎ CUNNメール通信 ◎ N0.2268 2022年12月22日
1.(情報)裁量労働、本人同意必須へ 専門業務型、見直しで一致
厚労省審議会、過労懸念
2022年12月20日共同通信配信
実際の労働時間に関係なく労使で決めた時間を働いたとみなす裁量労働制を巡り、厚生
労働省の審議会は20日、研究開発者やデザイナー、記者といった「専門業務型」に適用
する際、本人の同意を必須とするよう制度を見直す方向でおおむね一致した。
裁量制を巡っては、会社側が過重な負荷を与えることで、長時間労働を助長するとの懸
念が労働組合などから示されてきた。制度見直しにより、労働者自身が裁量制のデメリッ
トも吟味し、働き方を柔軟に選べるようになる可能性がある。
厚労省によると、審議会では、裁量制に同意しない労働者に対する不利益な取り扱いを
企業側に禁じるべきだとする方針も了承された。
専門業務型の裁量労働制は、1988年の改正労働基準法施行によって導入された。
企業は労使協定を結んで該当する従業員に本人の同意なしで適用できる。2000年に
加えられた企画や調査を担う「企画業務型」の場合適用時には本人の同意が必要となる。
厚労省は裁量制の実態を調べ、裁量制を適用された労働者が適用外の労働者より長時間
働いているとの報告書を21年に公表した。専門型でも本人の同意を得て適用する企業が
多いと判明。その後の調査で、同意したケースの方が長時間労働になりづらく健康状態も
良い傾向にあると分析した。
調査結果などを受け、厚労省は同意を必須にすべきだと提案し審議会で議論していた。
審議会では、企業側代表が金融機関で合併・買収(M&A)を担当する従業員に裁量制
を適用できるよう求めており、近く結論を出す見通し。
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12月20日 第186回労働政策審議会労働条件分科会(資料)
第186 回 労働政策審議会労働条件分科会 議事次第
労働契約制度及び労働時間制度について (これまでの議論の整理②)
今日、18時から労働弁護団主催の「裁量労働制の適用拡大反対集会、STOP! 定額働かされ放題」が開催されます。連合会館2階の大会議室で開催されますが、YouTubeでも同時配信されます。参加してみましょう。
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