人材引き留めの待遇改善策 インフレ手当、賃金引上げ及び正職員登用等駆使

コミュニティ・ユニオン全国ネット有期雇用プロジェクトチームは12月20日「CUNN有期雇用PT通信」331号を配信し、各地で取り組まれる物価高騰下の待遇改善策について紹介しました。ベースは12月11日の日本経済新聞朝刊で紹介された事案で、CUNN加盟の「よこはまシティユニオン」の取り組みも解説しています。「インフレ手当」を非正規も含めた従業員に支給する、一律賃上げの記載からは、非正規雇用の労働者が職場の中心的役割を担っていることが伺われます。貴重な人材引き留め策ということでしょうか。

コミュニティ・ユニオン全国ネット有期雇用プロジェクトチーム通信
                                (CUNN有期雇用PT通信)331号 20221220

「インフレ手当、地方も 『非正規含め一律』目立つ」(日経12/11)

 「インフレ手当」の支給が地方に広がっている。非正規雇用の職員にも一律で同額を支
給する企業や団体が目立つ一方、月額給与を引き上げるベースアップに踏み切る企業も出
始めた。富山県済生会富山病院は、パートを含む全職員約500人に、賞与とは別に一律
6万円を支給。同病院は職員の9割を女性が占め、食費が多くかかる子供を持つ職員が多
い。コロナ下での繁忙に報いる意味合いもあるという。鬼怒川金谷ホテルなどを展開する
金谷ホテルとグループ会社のカナヤリゾートは、2023年6月まで毎月の給与に物価高
対応の手当として6000円を上乗せする。契約社員やパートタイマーにも勤務日数や時
間に応じて支払う。東北銀行も23年1月、グループ会社の職員やパートなど非正規雇用
も含めた全従業員800人に一律3万円の臨時手当を支給する。山梨県の光学単結晶メー
カーのオキサイドは12月分から全従業員約240人の給与を一律で月額3万円引き上げ
る。短時間労働やパート社員も対象で来年度の初任給も増額。

 よこはまシティユニオンでも12月13日、横浜市の地域療育センターなどを運営する
社会福祉法人青い鳥に対して、非常勤職員の一律6%以上の賃上げとあわせてインフレ手
当を要求した。2年前にやっと出るようになった冬の一時金は、常勤職員が2か月に対し
て、非常勤は0.2か月と差別的状況が続く。ちなみに夏は常勤1.95ヶ月で非常勤は
ゼロだ。法人は団体交渉では、いつも「自治体と交渉するしかない」と言うばかり。
 ちなみにそう語る交渉相手は、定年退職した元市職員。いい加減にしてもらいたい。
〈K〉

 ※各ユニオンで取り組まれている有期雇用、非正規雇用の相談・交渉事例、争議報告を
 お寄せください。より一層、情報共有、連帯の場としていきたいと考えています。

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コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク
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 札幌地区ユニオン加盟単組からも同様の報告が寄せられています。2023年を含む複数年の賃上げと初任給引上げに合意した例、非正規雇用の時間給者と月給者の賃上げ・手当引上げに合意した例、非正規雇用職員の正職員登用に合意した例等です。

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