全国・北海道の2021年度監督指導結果の酷さ

8月31日労働政策研究・研修機構(JILPT)は メールマガジン労働情報第1802号で、8月30日に厚労省が公表した2021年度に全国の労働基準監督署、支署が監督指導した賃金不払いの是正結果の内容を配信しました。以下のとおりです。

●2021年度の監督指導による賃金不払残業の是正結果を公表/厚労省

 厚生労働省は30日、2021年度に労働基準監督署が監督指導した賃金不払残業の
是正結果を公表した。1,069企業に対して、合計65億781万円の割増賃金の支
払いを指導し、対象労働者数は6万4,968人。支払われた割増賃金の平均額は、
1企業当たり609万円、労働者1人当たり10万円。
不払割増賃金の支払額が1企業合計100万円以上となった事案についてまとめている。
  
厚労省8月30日公表「監督指導による賃金不払残業の是正結果(令和3年度)」

また、北海道労働局は8月31日、長時間労働が疑われる事業場に対する2021(令和3)年度の監督指導結果を報道各社に公表しました。同監督指導は各種情報から時間外・休日労働時間数が1か月当たり 80 時間を超えていると考えられる事業場や、長時間にわたる過重な労働による過労死等に係る労災請求が行われた事業場を対象とた、としています。すなわち、直近で違反申し立てがなされたり、申告相談により現場確認等が実施された事業所へ是正確認に入ったと思われます。いったん改善必要と指摘された1,567 事業場のうち、約半数751 事業場(47.9%)で違法な時間外労働が続いているということです。したたか・厚かましいということだでは括れない何かがあるのではないかと思います。この多くの違法就労により最終利益を手にするのは誰なのか、この一番いい思いを甘受しているところに手が届くようにしたいものです。

8月31日付北海道労働局公表「長時間労働が疑われる事業場に対する 令和3年度の監督指導結果」

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