相談現場から-13 みなし残業手当の誤った運用

会社にとって人手不足は深刻な問題です。しかし当節、労働環境の悪い会社には中々人材が定着しません。悪い労働環境の代表が長時間労働と残業手当の不払です。そして、残業手当不払のために悪用されるのが「みなし残業手当」・「固定残業手当」です。両者とも同じです。寄せられた相談事例は次の通りです。

【相談内容】

1.札幌市内の居酒屋・食事チェーン店管理職。道内に10店舗を展開している。正社員。
2.就業規則では、公休4週8休、1日8時間のシフト勤務と定めている。
3.店長は管理職とされ、みなし残業手当が支給される。
  そのため残業手当は支給しないとされている。
4.人手不足もあり、公休は月1日程度、22時以降明け方までの勤務も頻繁にある。
5.膨大な残業時間とみなし残業手当の額を比較する納得ができない。
6.就業規則の記載も表題があるだけで、時間・金額の記載が全くない。
7.当面、直には退職しないものの、不利益分の回収はしたい。
8.可能か。

【以下のとおりアドバイスしました】

1.みなし残業手当(固定残業手当)を運用するためには、就業規則への記載が必要です。
  そして、①従業員へ周知、②金額と時間を明確に記載する、ことが要件とされます。
  今回はいずれも履行されていないので法律違反です。
2.金額と時間が従業員毎に異なるのであれば、就業規則を基に個別労働条件説明書等を作成し
  要件部分の内容を明記し当該従業員に説明し同意を得なければなりません。
3.現在の状況で不利益分を回収(未払い残業清算)するためには、総残業時間・手当から
  支給された手当の総計を控除して金額を算出し請求するのが簡便です。
4.資料作成の時間とノウハウが必要です。
5.詳細は、労働組合等に相談して進めてはどうでしょう。一人では気持が折れがちです。

怒り心頭に発して、辞めてしまう前に労働組合に相談してみましょう!同じ経験を味わった組合員もいると思います。是非、ご相談ください。

札幌地区ユニオン  011-210-4195

札幌パートユニオン 011-210-1200