非正規の処遇改善着手はいつ始まる!?

安倍首相の退陣会見で発言された「雇用拡大達成」に違和感を持つ方は多数であると思います。当ユニオン内でも全員口を揃えて「不安定雇用・非正規雇用だけが増えた、名前だけ正社員が増えた、数だけが瞬間的に増えたんでしょ!」と首を傾げます。同一労働同一賃金の対象は期限付き労働者で、無期雇用転換を申請して雇用期限が撤廃された労働者は対象外です。一旦、低賃金・非正規労働・有期雇用として働いた「ツケ」は結構しぶとく付きまといます。コロナ禍に突入する直前まで続いた有効求人倍率1倍越えもここ5年程度のもので、低賃金・非正規労働者の求人増が支えています。1997(平成9)年の金融破綻以降、札幌圏では有効求人倍率は0.2のあたりを推移していました。そんなときでもパートタイマーの求人倍率は1倍を超えていたものです。事業運営に非正規労働者が常に必要とされる証しです。頭数として期待されても働きが悪いと即失職する非正規雇用労働者、本当の処遇改善に着手しないと非正規雇用労働者すらいなくなる時が必ず来ます。いつから始まるか不明の非正規雇用労働者の実効ある処遇改善、期待しています。今日の読売新聞朝刊にアベノミクスを検証する記事が掲載され、雇用改善は非正規頼みとする内容が詳細に説明されていました。

2020年9月2日 読売新聞朝刊に掲載された「検証 アベノミクス 雇用改善 非正規頼み」と題する記事。

2020年9月2日 読売新聞朝刊に掲載された「検証 アベノミクス 雇用改善 非正規頼み」と題する記事のPDF版はこちらです。

今、議論されている副業・兼業は、会社仕切りの制度として運用されると感じます。となると対象は正社員など今まで安定雇用とされていた人ではないか、更に思いを巡らせば、残業隠しや苛め・お仕置きの一環として運用されるのではないかと懸念します。業務命令で「この職場の業務が済み次第、あっちに行ってこい」と言われて断れる社員はいないと思います。ワーケーションも同様に正社員の長時間勤務の温床になる気配満載です。気を付けよう!

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