労働者保護は迅速丁寧にお願いします! 倒産手続きIT化

政府はデジタル社会実現政策の中で、煩雑な書面業務を効率化しデジタル化することで手続きを迅速化させ、業務の生産性とサービス向上を実現するとしています。2021年(令和3年)9月1日発足のデジタル庁が所管です。今月15日、政府が自民党のデジタル社会推進本部で示した重点計画案には「IT化の試行を目指す法的手続き」の一つに「企業の倒産手続き」が挙げられています。関連する記事が日本経済新聞に以下のとおり掲載されています。

 倒産手続きのIT化、2023年度にも試行開始 政府計画案

政府は15日に示したデジタル化の実現に向けた重点計画案で、企業の倒産手続きなどの
IT(情報技術)化について、2023年度にも試行を始める方針を盛り込んだ。債権者から
オンラインで債権の届け出を受けられる体制などを整備し、25年度以降の本格運用を目指
す。計画案は倒産手続きのほか▽仮処分などの民事保全▽債権を回収する民事執行▽離婚
や相続などの家事事件――を対象に加えた。実現可能な手続きから始め、法整備が必要な場
合は23年の通常国会で法案提出を目指す。
 具体的な内容は今後検討する。専門家や最高裁などによる研究会では、ウェブ会議によ
る債権者集会などが検討課題に挙がった。導入に肯定的な意見がある一方で、「人数次第
では円滑な議事進行が難しくなる」などの懸念も示された。
 司法分野のIT化は現在、ウェブ会議を利用した民事裁判の争点整理などに限られてい
る。今回の計画案では民事裁判についても「訴訟代理人がいる事件でインターネット上の
申し立てを義務化」「オンラインでの提訴費用を割安にする」などの方針を盛り込んだ。
 民事裁判は25年度までに訴状の電子提出、オンラインでの口頭弁論、判決の言い渡しな
どの全面IT化を目指している。今月から東京、大阪、名古屋、福岡の4家裁でウェブ会議
による家事調停の試行が始まった家事事件では今後、調停で解決しなかった場合の離婚裁
判などでオンライン化を検討するとみられる。
 IT化によって期待されるのが、利便性の向上や手続きの迅速化だ。倒産手続きは現在、
申立書の提出や債権の届け出、債権者への手続き開始の通知などを書面で行っている。
10年に消費者金融大手、武富士が会社更生法適用を申請した際は書面の送付に6億円かか
り、専門家から「労力とコストが膨大」と指摘された。
 14年に暗号資産(仮想通貨)ビットコインが消失し、経営破綻した交換会社マウントゴ
ックスを巡っては、債権者の多くが海外居住者だったため、オンラインによる債権の届け
出ができる独自システムを管財人側が構築した経緯がある。

私たちが懸念するのは、労働者保護がこの手続きの中で十分担保されるかということです。会社の法的清算手続きの前に雇用する労働者への説明・補償・雇用対策を事業主の責任の範囲でしっかりと果たすことが義務付けられることを強く望みます。企業倒産の相談事例の大半は土曜日・日曜日に会社玄関前に「破産手続き申請しました」の張り紙が掲示され、代理人弁護士から今後の対応は連絡しますと告知されます。それから労働者の債権調べを独自に調査するというものでした。労働者保護も迅速丁寧に、これが大前提でなければ、被害者続出のスピード化に過ぎません。

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