相談現場から-40 顛末書って何でしょうか?

不注意や勘違いによる仕事中の失敗は誰しも経験します。その失敗が同僚やお客様等第三者へ不利益・被害をもたらす場合、事業者は事態の収拾に努めます。その時、本人に速攻で指示するものに「顛末書の提出」を良く耳にします。皆さんも経験あるでしようか。しかし、この顛末書の位置付けを従業員・上司が良く理解していない場合があります。そんな相談が寄せられました。

【相談内容は次のとおりです】

1.特養とデイサービスを行っている介護施設・社会福祉法人に勤務。
2.本人は特養の介護士。薬の投与について、利用者を間違えて、配薬した。
3.服薬には至らなかったが、介護記録に加えて、事故記録も記載した。
4.すると、施設長より個人面談を受け、施設としてはかなり重篤な事故と考えているとし
  まずは顛末書を作成して提出することを命じられた。その面談には、サ責も同席した。
5.サ責は提出前に、自分に見せるようにと本人に指示した。
6.本人は、作成した顛末書をサ責に提出した。
  するとサ責は、「常日頃、サ責より繰り返し注意するよう指導されていた」との文言を
  付け加えるように指示した。
7.このサ責とは普段あまり一緒にいたことはないし、会話もそれほどしていない。
8.本人は、「入職直後には、そのような指導を受けたことはあるが、常時注意指導という
  のは、過剰な表現ではないか・・・」と返答した。
9.サ責、それでも執拗に加筆を求め、そして最後には、業務命令であるとしてきた。
10.これは従わなくてはならないのか。

【以下の様にアドバイスしました】

1.就業規則で確認する必要はあるが、顛末書とは、出来事の事実と次第を忠実に報告する
  ために作成する書類。
2.事実ではないことを記載する事は懲戒に相当する。事実以外は記載すべきではない。
3.サ責が執拗に求めるのであれば、自分では判断できないので、施設長にお伺いを立てる
  と答えてはどうか。
4.その対応によりまた、判断した方がよい。
5.施設長がサ責の側に立ち、サ責の指示に従えとするなら、当組合に相談して対処しては
  どうか。

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