9月7日労働政策研究・研修機構(JILPT)は メールマガジン労働情報第第1804号で、ギグ・ワーカーに分単位又はマイルあたりの「最低報酬」を保障するシアトル市などの条例制定の取り組みを紹介しました。ただ、当該ギグ・ワーカーを個人請負者として労働法適用外従事者とすることから、労働組合内部でも賛否が分かれているようです。運輸関連の労働者を組織する労組「チームスターズ(Teamsters)」では地方支部が賛成し、全国組織は反対しています。内容は以下のとおりです。
▽ギグ・ワーカーに「最低報酬」を保障―シアトル市などで条例制定 シアトル市のブルース・ハレル市長は6月13日、スマートフォンのアプリを使用して 食品・料理の宅配(フードデリバリー)業務などに従事するギグ・ワーカーに 「最低報酬(minimum pay)」を保障する条例案に署名した。1年半後(2023年末) までに実施する予定。乗客輸送(ライドシェア)のギグ・ワーカーに対する最低報酬の 支払い義務化は、すでに同市やニューヨーク市で施行している。これらの条例は ギグ・ワーカーを雇用労働者ではなく個人請負として扱い、その就業環境を保護する ことを目的とする。対象者は失業保険など労働法による保護の枠組みから外れるため、 労働組合の賛否は分かれている。(JILPT調査部) JILPTの調査記事「ギグ・ワーカーに「最低報酬」を保障 ―シアトル市などで 条例制定」はこちらです