6月28日、厚生労働省は令和5年度の「過労死等の労災補償状況」を公表しました。公表では、仕事上の強いストレスが原因でうつ病などの精神障害になり、労災と認められた人は昨年度883人と過去最多なったとしました。厚生労働省によれば昨年度、全国で労災と認められた人も1097人と1983年の調査開始以来最多となったとし、このうち仕事上の強いストレスが原因でうつ病などの精神障害となった人は883人と前の年から173人増加したとことです。また、過労自殺に追い込まれた人は未遂も含めて79人と12人増加し、原因を詳しくみると「上司などからのパワハラ」が157人と最も多く、「悲惨な事故や災害の体験、目撃」が111人、「セクシュアルハラスメント」が103人などとなっています。新たに項目に追加された顧客などからのいわゆる「カスタマーハラスメント」は52人としています。被認定者の年代別検証では、40代が239人と最も多く、次いで20代が206人となり、長時間労働などによる脳出血や心筋梗塞などで労災と認定された人は214人で、前の年に比べて20人増加しています。死亡した人は2人増加して56人でした。厚生労働省は「精神障害が労災に認定されるという周知が進んで、認定数が増え続けている。引き続き長時間労働やハラスメントへの防止対策に取り組みたい」としています。この内容は6月28日のNHKニュースでも取り上げられました。