6月22日、札幌地区ユニオン第1回組織研修会を開催しました。表題は「公益通報者保護法・内部告発を学ぼう!」とし、現在、活用が低調であるとされ消費者庁のトップ自らが利用促進を国民に呼びかけている「公益通報」「内部通報」の制度について討議しました。消費者庁作成の公開動画「内部通報担当者向け!1時間みっちり公益通報者保護法」とNHKのクローズアップ現代で放映された「守られない通報者内部告発を社会の利益」を鑑賞した後、福祉職場で勤務する現役組合員からの被害報告を受け、まとめとして提案された札幌地区ユニオンの今後の取り組みを議論しました。前半の映像鑑賞のところでは、この制度の運営主体となる組織担当者が、実際の運用の場で制度に反する内部対応に終始するという現実が映し出されました。組合員からの被害報告でも福祉現場で発生した「虐待」を勇気を以て同僚と共に通報した結果、施設内からの有形・無形の圧力が続き、退職や配置転換という結果に至り、その原因は通報を受けた組織の側からの情報漏れであることが説明されました。
札幌地区ユニオン山本書記長は、組織率低下に歯止めがかからない中、労働者個人の権利・尊厳を維持拡充するには、様々なツールを活用する逞しさが必要としまた。その上で「公益通報」「内部通報」を積極的に活用することも緊急避難的対応としては効果が期待できるとました。札幌地区ユニオンは緊急避難的役割として「公益通報」「内部通報」を有効に活用するためには加盟組合による取り組みを以下のとおり提起しました。
1、業務内容や会社が認可・指導を受ける行政・団体はどこかを明確にする。また、申し立て受理の窓口の有無を確認する。
2、申し立てした場合の業務・事業所への効力を把握する。
3、申し立て様式を簡便・平易にするよう工夫する。
詳細について、更に検討を加え次期の総合生活改善の取り組み方針として提起するとしました。