相談現場から‐37 不本意退職 退職届書く前に ひと呼吸 「少し考えます」

急に退職を決めてしまった夫に代わり奥さんが労働相談に来られるケースがあります。少し前は子供を心配する親が電話で相談するという例が多くありました。最近は直近の生活不安も加わり深刻度合いが高いです。今日も18時ジャストに受けました。

【相談内容】
1.学習塾の正社員講師。講師の中では管理職的地位。勤続17年。
2.数年前から腰痛が酷い。少子化による生徒数減を挽回すべく痛みを堪えて勤務した。
3.2カ月前から杖が必要となった。
4.医師の診察を受けたところ、入院手術が必要とされた。
5.会社にその旨を申し出て、入院治療のための休みを申請した。
6.会社は、休みを採られても困るし、雇用継続に伴う保険料負担も困ると回答した。
7.そしていっそこれを機に退職して欲しいと言われ、こんこんと説得された。
8.そして本人は、根負けし退職届を言われるままに記載して提出した。
9.6月30日付退職となった。
10.妻としては、生活不安もあり雇用の継続を願うが、何か方法はあるか。

【以下の様にアドバイスしました】

1.病気を理由とした退職強要。解雇権濫用の不法行為。
2.撤回や損賠訴訟含め交渉による不利益回復は可能。後は本人の気持ち次第。
3.ただ、本人は復職の主張は抵抗があり、原職復帰は望まないのではないか。 
4.雇用継続前提の補償請求となるが、民事的対応となる。
5.労組対応が良いが、本人次第。本人から直接連絡されたい。
6.退職届を書く前に、不本意であれば、少し時間をくださいとするとよい。

不本意退職であっても退職届を提出してはダメです。辛くても苦しくてもほんの一時(イットキ)我慢して、「少し時間をください」と言いましょう!そして、すぐ相談電話をトライです。一息ついて、電話をしましょう!

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