辛い状況に長く身を置くと善悪の判断がズレてくる、そんな相談です。
【相談内容は次のとおりです】
1.警備会社従業員。本人は繁華街商業ビルの警備担当。契約社員。日給月給。 2.24時間勤務、出勤泊・明け・休みの繰り返し、月10回が基本的パターン。 3.勤続7年。出勤は全て泊まり勤務で24時間拘束・24時間勤務。 4.休憩時間の定めは無し。雇用契約書はあったが、今、手元にない。 5.本人の給与は11万円、手取りでは9万を切る。 6.ところが、本人より後に入社した警備員は15万以上の支給があるとのこと。 7.この差別は許されるのか。是正を求めたい。労基に申告すべきか。
【以下の様にアドバイスしました】
1.他者(後に入社の警備員)との雇用契約の差はあり得る。 2.その内容が不公平かどうかは詳細を確認しないと判断がつかない。 3.問題とすべきはそこではない。むしろ、賃金と労働時間。 4.24時間拘束、24時間勤務はあり得ない。 5.自分の雇用契約書をすぐ探して所定労働時間・休憩時間・賃金を確認すること。 6.今の話を聞いただけでも残業の未払いが発生している。 最低賃金を下回っている可能性も強い。 7.雇用契約書・賃金明細・出勤簿等を持参して来館されたい。 8.申告するしないはその後に検討しても遅くない。
雇用環境改善とはいっても、就く仕事の環境が酷くては退職することもできません。貯えも無く、下手すると働くために借財を重ねることもあるでしょう。会社間の契約が適正価格で決められ、労働者へは世帯維持可能な賃金が支払われる。このようなサイクルが出来上がることが今求められています。労働組合の運動もここに力を集中するよう頑張ろう!