相談現場から-59 残業には相互理解と話し合いが必要!

「上司の残業命令に従うのは当然!従わなければ懲戒発令!」等という恫喝で仕事を強要して、良い結果が出るでしょうか?会社が生き残るには、全従業員が長い期間働かねばなりません。長い期間働くにはどうしたら良いかを考えるのが会社です、提案をするのが労働組合です、という相談でした。

【労働相談内容です】

1.自動車学校の指導員。労働組合有。
2.会社へ団体交渉を申し入れた。協議内容は残業命令への対応について。
3.会社は常日頃「36協定に定める残業時間の範囲であれば、会社の指示に従業員は
  従う義務がある。残業命令は拒否してはならない、場合によっては懲戒もあり得る、
  としている。ここ数年、36協定限度時間ギリギリの残業が恒常的である。
4.組合員からは、会社のこのような振る舞いに対して、横暴に過ぎないか、民主的な
  労務管理にすべきである、やむを得ず残業に応えられない場合もある、としている。
5.組合は、組合員のこの考え方を尊重して交渉に臨みたい。
6.交渉に向けてのアドバスはないか。

【以下のとおりアドバイスしました】

1.36協定は残業時間を設定し指示するにあたって会社として執るべき必須要件。
2.従業員が無条件に従わなくてはならないというものではない。
3.残業に応えられない合理的理由があれば問題ない。体調不良、家族の介護・看護、
  子育て及び既に予定済みの自己啓発講座への参加等。
4.残業が恒常的であれば、むしろ人員体制を見直すべきであり、人員体制見直しのため
  の経費管理についても議論すべき。
5.また、残業対応のためのシフト制の導入等についても協議すべきではないか。
6.労働組合としての姿勢は王道の範囲であり、全く問題無い。加盟する上部団体がある
  なら、是非相談し団体交渉へ参加してもらってはどうか。

今どき、「オイ!コラ!」式の労務管理は通用しません。相互理解・相互支援・共助について納得ずくでなければ職場は回りません。労働組合と協議を尽くしていけば活路はあります。頑張りましょう!

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