7月26日、労働政策研究・研修機構(JILPT)はメールマガジン労働情報第1887号を配信し 、連合の2023春季生活闘争まとめを紹介しました。2014年以降で最も高い水準の賃上げであり「労使が中長期的視点 を持って粘り強くかつ真摯に交渉した結果であり、未来につながる転換点となり得る ものと受け止める」と評価しています。詳細は以下の通りです
●「未来につながる転換点となり得る」と総括/連合の2023春季生活闘争まとめ 連合(芳野友子会長)は21日、2023春季生活闘争まとめを確認した。まとめは、 今次闘争の最終集計(7月3日時点)で、賃上げの平均回答額(加重平均で1万560円)、 率(同3.58%)ともに、賃上げが復活した2014年以降で最も高い水準となるとともに、 賃上げ率は1993闘争以来の高い水準を記録したことをうけ、「労使が中長期的視点 を持って粘り強くかつ真摯に交渉した結果であり、未来につながる転換点となり得る ものと受け止める」と評価した。ただ、中小組合による格差是正の取り組みについて は、「全体的に健闘」と総括したものの、回答の分散度合いが昨年より大きくなった ことから、引き続き、適正な価格転嫁の取り組みなど継続的に賃上げができる環境を つくっていくことの必要性を訴えた。(JILPT調査部) 連合HP 2023春季生活闘争ページ 「2023春季生活闘争まとめ ~評価と課題~」(PDF)
最近の春闘の取り組みに数点の違和感を持っています。まず、大手といわる産業別労組に秘匿性が進行している。要求内容から回答内容まで「不開示」とするところが増えている。直雇用の契約社員・パートの妥結内容に最高水準・正社員以上との評価があるものの女性や契約社員・パートの賃金水準は低位のままとの声が多い。組合員数が減る中、大手の不開示・労働弱者といわれる女性非正規への過小配分が続けば、「春闘」は全く影響力の無い行事となります。同一業種・同一地域で働く労働者の生活改善実現が春闘と教わった古手組合員は今こそ立ち上がるべきではないだろうか。老害・遺物と言われようが労働者の分断に目をつぶることはできないと思いませんか。