多様化に応えてこそ労働組合! 個人事業主・フリーランスの皆さんLet’s Try

政府方針に「雇用によらない働き方」が明らかにされてから個人事業主の権利保護に関する報道が目に留まります。個人事業主を選択した理由は様々ですが副業として選択するという事例には「健康管理」はどうかなという視点で記事を追ってしまいます。個人事業主として働く方々の不安の第一は賃金・報酬の補償であり、次に怪我を負った場合の福利厚生に関するものです。損害保険会社では報酬に関する訴訟費用を補償する保険商品を開発し販路拡大としているところもあります。個人事業主の権利保護に係わる法整備は無いに等しい状況です。その分、金融関連事業者が次々と商品を開発するでしょう。でも、これはやはり労働組合が頼られる存在となるべきです。個人事業主とはいえ、発注者との指揮命令の関係は雇用関係同等の内容が大半です。不幸にも発注者からの不利益が発生した場合の被害は雇用関係以上の打撃です。個人事業主・フリーランスの皆さん不安なところは是非労働組合に相談してみませんか。「全建総連」という労働組合は建築に関係する個人事業主の皆さんで組織する労働組合です。全国に支部組織があり、労働保険及び社会保険の保険者としての機能も有しています。是非、労働組合に目を向けてください。報道された記事の内容は以下を参照してください。

個人事業主・フリーランスに関する最近の報道記事はこちらです。

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労働組合が増えれば職場地域世の中が良くなる!

反省と説明が必要なのではないか!? ~就職氷河期世代の就労支援施策に違和感~

5月以降、就職氷河期世代の就労支援施策の記事が目立ちます。この支援施策の対象者は1993(平成5)年~2004(平成16)年に高校・専門学校・大学を卒業し、正社員採用が叶わず、未だに非正規社員・フリーターとして生活する人です。概ね35歳から44歳の年齢です。収入が不安定であり将来の社会保障費の増加を懸念してのこととしています。政策担当者の「本当にしょうがない・・・」とのため息が聞こえそうな内容です。正規雇用100万人達成を目標に、地方自治体に相談窓口を設置し国主導の訓練教育プログラムを推進していき、委託事業者のうち成績優秀なところにはご褒美があるという造りです。当事者たる「対象者」への配慮に欠けるのではないでしょうか。この就職氷河期世代を生んだ要因を少し落ち着いて考えてみてはどうでしょう。そもそも雇用区分に正社員ではない層「雇用柔軟型グループ」を推奨したのは1995年の日経連です。正社員層をピラミッドの頂点部分に据え、多くの労働者は「雇用柔軟型グループ」に属するというものです。今、その通りになりました。そして、人手不足といって騒いでいるのも経営陣です。2003年に自民党をぶっ壊すと宣言して小泉氏が首相となりました。日経連の雇用政策を忠実に進める構造改革を実施し、労働法制の規制緩和を進めました。派遣社員・非正規雇用がどっと増えました。また、小さな政府を標榜して公務員改革を断行し、公務に関わる非正規をどっと増やしました。今、ワーキングプアの温床とまで言われています。これらの要因に反省は必要です。そして、現在の雇用状況の背景にこの「要因」が大きく影響していることをきちんと対象となる方々への説明する義務があります。あまりにも身勝手な言い分と施策にちょっとイラットしました。

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全国の闘うユニオンの状況です! 力が湧いてきます、見てください!!

暑い日が続きます。体調管理には十分気を配りましよう。CUNNは8月10日CUNN通信58号をリリースしました。今回も全国各地で労働者の権利確保に取り組むユニオンの活動が盛りだくさんです。とても勇気づけられます。一足先にここに掲載しますのでご覧ください。

CUNN通信58号の内容はこちらから閲覧できます。

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解雇の金銭解決制度許すまじ‼ 労働者の断固たる覚悟を表そう❕ 8/10札幌地区ユニオン第2回組織研修会

札幌地区ユニオンは8月10時15時より第2回組織研修会を開催しました。今回は解雇の金銭解決制度を議題としました。「解雇の金銭解決 議論の現状」の表題のもと2003年の小泉内閣の規制緩和・労働ビックバン構想のひとつとして出された「解雇の金銭解決」が現状どのような議論経過にあるか、から始まり、必要性・予想される恐怖の運用・今後の対応等について議論しました。山本書記長の基調提案の後、質疑討論に入りました。山本書記長は解雇の金銭解決制度として登場したものが、今では「救済制度」の名目で議論されており、裁判で違法となった解雇について、金銭解決を労働者が求めることができ、判決で確定した金銭を支払った時点で労働契約が終了するという、誰のための制度なのかわからなくなっていると指摘しました。そして、この議論は「解雇無効時の金銭救済制度に係る法技術的論点に関する検討会」という舞台で政権親派の学者だけで議論されており、労働者・職場の現状を全く把握していないとしました。昨年度北海道労働局で受け付けた労働相談は約3万8千です。そのうち解雇・退職に関するものは20%強・約7千件です。1日あたり20件以上発生しているということです。この現状を精査・分析することなく、単に金銭解決の方法論をしかも労働者を抜きにして議論するということは論外です。山本書記長は予想される恐怖として、面倒な社員はとりあえず解雇、ということが流行り、この流行りが、労組役員に向かい見せしめとされ、強いては労働者の分断にまで発展するのではないかと指摘しました。そして、このような制度は断じて導入させてはならず、今の時点から断固たる覚悟を厚労省に示し、日々運動することが必要としました。その後、質疑が相次ぎ、懇親会は早々に切り上げて終了となりました。参加した20名の組合員は頬を紅潮させたまま岐路につきました。皆さんご苦労様でした。

山本書記長の課題提起に組合員の頬はみるみる紅潮し、札幌パートユニオン新野会長は終始、怒っていました。

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決定! 2019年度北海道地域最低賃金861円 10月3日発効

8月7日北海道最低賃金審議会は第4回本審を開催し2019年度の北海道地域最低賃金を26円(中賃目安通り)引上げ、861円とすることを賛成多数で決定しました。発効は10月3日です。賛成は公益委員・労働側委員、反対は使用者側委員です。労働側委員は憲法・労基法・最賃法に定める労働者の生活権確保とこれまでの政労使合意等を理由に大幅引き上げと10月1日発効を求めてきました。使用者側委員は地場企業、特に中小事業者の経営難に拍車を掛けるものであり目安額や10月1日発効は容認できないと主張しました。6月からこの議論の繰り返しです。現在の安倍政権誕生から6年間、ずっとこの議論です。その結果、全国加重平均は125円引き上がりましたが、北海道と全国平均の差は広がる一方です。とうとう今年は40円に広がりました。北海道は時間給で働く労働者が急激に増加しています。所謂非正規雇用が労働者全体の40%に達している中、その多くは時間給労働者です。最低賃金を引き上げていく取り組みと共に最低賃金で働く者が世帯を維持し子どもを育てていける・教育機会を確保できる施策を真剣に考える時期が来たと痛感します。非公開の中、団体間の意見応酬に限定するのではなく、時間が掛かっても、なるべく多くの当事者の意見が議論公開される方法を皆で検討してみませんか! 来年の北海道地域最低賃金引上げの取り組みは今から始めなくてはなりません。

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8/5審議会山場に向け、北海道労働局前で決起! 北海道地域最低賃金大幅UP求める!!

連合北海道は、今日8月5日12時20分、北海道労働局前で2019年度北海道地域最低賃金の大幅UPを求める決起集会を開催しました。組合員・市民等約100名が参加し札幌地区ユニオンからは6名が参加しました。今日午後からは審議会が設定されており8月1日に伝達された北海道地域の引上げ目安26円について労使双方が意見を述べます。労働側委員は10月1日施行と千円引上げを何としても実現するとしました。今日までに審議会会長等への引上げ要請FAXは380通を超えていることから、何とかこの声に応える結果を残したいとしました。集会は連合北海道斎藤副事務局長の団結ガンバロー三唱で、審議会・労働側委員へ檄を飛ばし終了しました。

団結ガンバロー三唱!今年こそ1000円実現を!

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相談現場から-39 根拠のない配転・職種変更は解雇です!

就業規則に定めの無い「無理強い」による労働者被害が増えてきています。配転・職種転換が特に増えています。「嫌な奴は飛ばしてしまえ~!」という感覚です。理由は後から考えるという、本当にひどい話です。今日もありました。

【相談内容】

1.札幌市内の高齢者介護施設(一部障害者も入所)に勤務する管理栄養士。正職員。
  勤続11年。
2.それ以前も同施設に管理栄養士として勤務していが、委託会社の雇用であった。
  直の管理栄養士が退職したことから本人に白羽の矢が立ち、管理栄養士として迎え
  たいとのことで、勤務するに至った。
3.一昨年、施設長が変更してから本人への風当たりが強く何かにつけ報告が遅い・対応が
  なっていない等の指摘をしてくる。特になにをしろという具体的なことはない。
4.今年の5月に入り、施設長から、本人に対して利用者・介護士・サ責・その他介護士か
  ら苦情が多数がっていると指摘された。ただ、口頭のみであり具体的内容が一切明らかに
  されない。
  本人は、具体的内容が明らかでなければ対応の仕様がないので、具体的な指摘をして欲
  しいと施設長にお願いした。
5.6月中旬、本人は施設長に呼ばれた。そして、部署異動とし仕事は介護担当とするとさ
  れた。
6.本人は何故かと問い質した。施設長は苦情が多すぎるとし、就業規則にも部署異動・職
  種転換はあると記載しているとした。
7.本人が、入職して以来、就業規則は見たことがないとし、どこにあるのかとしたところ
  何も答えなかった。
8.7月1日から新管理栄養士が配属され、本人は引継ぎするよう命じられた。
9.本人は引継ぎを7月29日で終え、その後、有給休暇の取得に入った。40日間。
10.本人は、有給明け、10月初旬に出社するのが辛い。対応はあるか。

【以下の様にアドバイスしました】

1.配転・業種転換の根拠が不明。就業規則が明らかでないことは決定的。
  根拠なき配転であり業種転換。
2.また、施設が理由とする「苦情」についても、本人の責に帰すべき内容であるか否かは
  判然としないばかりか、苦情に対する施設対応も不明である。
3.あくまでも本人を嫌悪する施設長の無謀としかいいようがない。
4.弁護士対応と労組対応について、じっくり相談されることを勧める。
  何れの取り組みについても原職確保は負けるものではない。

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学習塾「公文式教室」指導者の労働者性認定!! 東京都労委 7/31 

7月31日東京都労働委員会は、FC契約で運営する学習塾の指導者の労働者性を認め同指導者で組織する「全国KUMON指導者ユニオン」との団体交渉に応ずることを公文式学習塾を運営する「公文教育研究会」に命じました。「全国KUMON指導者ユニオン」は2014年に結成され、それから3年間にわたり団体交渉を拒否され続けました。指導者は個人事業主であるためと「公文教育研究会」は言い張っていたのです。その後、2017年2月に東京都労働委員会に本件申立てがなされ今回の命令交付となりました。「公文教育研究会」は中労委へ再審査を申し立てるとしています。話し合う事を拒否すること自体教育の原点からかけ離れた対応ではないかと思わざるを得ません。新聞報道は以下のとおりです。

2019年7月31日の都労委命令交付を報じた新聞記事はこちらです。

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格差40円は嫌だ! 北海道最賃引上げ頑張ろう! 8月5日12時20分 北海道労働局前へ!!

今日31日中央最低賃金審議会の小委員会は2019年度の地域別最低賃金の目安を発表しました。引き上げ額の全国平均目安は27円とし時間給901円するとしました。北海道はCランクなので26円の引上げ目安となり、このままで決まれば新時間給は861円となります。昨年平均額との差39円が40円に広がります。選挙前に地域間格差解消とか全国一律とか出ていましたが、選挙が終わるとやっぱりこの体です。しかし、北海道の審議はこれからです。この中央審議会の目安は明日8月1日に北海道地方審議会に伝達されます。8月5日が審議の山場です。皆さんの声を北海道労働局前(8月5日12時20分~集会)で出しましょう!今日の中央最低賃金審議会の小委員会の内容は下の記事をご覧ください。

2019年7月31日夕刊(道新・朝日・読売)の報道記事です。

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地方最低賃金審議会に勇気ある苦言 ~エビデンスに基づく審議会形成と知る権利に対する誠実対応が必要~ 山口県の話です 

山口県地方最低賃金審議会公益委員を今年春に退任された松田弘子弁護士が在任中の体験から審議会改善の必要性を、連合通信のインタビューの中で訴えました。オールアウエイーの中でのご奮闘に拍手を送るのと同時に私共の活動の非力さを改めて反省しました。諦めずに意見を言い続けることの大切は痛感しました。連合通信のインタビューの内容は以下のとおりです。

◎ CUNNメール通信 ◎ N0.1578 2019年7月29日

1.(情報)インタビュー/エビデンスに基づく審議を(上)/
                            山口最賃審の前公益委員 松田弘子弁護士
                                          190727連合通信・隔日版

 最低賃金の改定審議の改善を訴えている前公益委員がいる。山口地方最低賃金審議
会で委員を今年春まで7年間務めた松田弘子弁護士だ。「改定審議は形骸化してい
る。エビデンス(根拠)に基づく審議が必要」と主張。審議が非公開とされている現
状についても「知る権利の侵害だ」と是正を訴える。

 ――任期を振り返っての感想は?
 松田 委員就任は、任期途中に辞められた前任の弁護士に頼まれて引き受けたのが
       きっかけ。審議に関わっているうちに最低賃金の大切さを実感した。
       でもその割に審議は形式的で、意見を言う人は煙たがられる。何も言わずに
       帰る人が好まれる席なのだということが分かった。
      どの回も労働局が作成したシナリオがあり、公益委員と事前の打ち合わせを
      していた。そこに書かれていた「異議なし」の記載通り、実際の審議でも「異
      議なし」との発声があり、事前に事細かに決めていたようである。
      最初はこれが最賃の改定審議なのかと大変驚いた。
     さらに驚いたのが、引き上げの根拠となる資料がないことだ。
     「生活保護を上回っている」というが、比較方法に関する説明はない。
      経済情勢など、立派な資料はたくさん用意されるが、最低限必要な生計費の指
     標が全くない。あるべき水準が議論されないまま、第2次安倍政権発足後の20
   14年以降は毎年目安通りに決まっている。こだわっていたのはせいぜい、
   同じCランクの岡山に追いつきたいということぐらい。
   それもかなわないでいるのだが。

 ――地方最賃審は必要?
   今のあり方だと地域別最低賃金については必要ないと思う。
   中賃がしっかり決めるか、全国一律にすればいい。特定最賃をどう扱うかによる。
   最賃が「労働者の生活の安定」「労働力の質的向上」の要請を満たすためには、
   非正規労働者などの実情を調査する必要がある。山口の実情をつかむために1
   年間かけて県内をくまなく回り、調査・研究を行ったり、健康で文化的な生活を
   送れる最低限の生計費を積算したりするならば話は別だ。
   厚生労働省と山口労働局がそういう作業をきちんと行うのであれば必要だろう。
   山口での最低生計費がどのぐらいの水準であるべきか、中小零細企業の状況は
   どうか、引き上げる時と引き上げた後、この二つの影響調査が必要だ。使用者
   側は「経営が厳しい」と根拠もなく相場観のような話ばかりしている。
   そんな審議ならば意味はない。
   昨年の審議では、最賃近くで働く人が多い県内かまぼこ製造工場への視察を労
   働局が提案した。だが、対象になった会社は、低賃金という印象を与えるのを
   嫌い拒んだという。そりゃそうでしょう。そんな付け焼き刃ではなく、国の責
   任で大規模な調査をするべきだと思う。
 
――委員の日当は?
   出席謝金という名目で、1回につき税込み1万7700円。
   形骸化したセレモニーのためにこれだけの支出が必要か、今となって考えると
   悩ましい。

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インタビュー/非公開は知る権利の侵害(下)/
                    山口最賃審の前公益委員 松田弘子弁護士

 ――改定審議が非公開にされています

 松田 山口地方最賃審は自由闊達な意見表明を保障するとの理由で審議を非公開に
    している。でもそれはおかしな話で、公開することによって発言が拡散し、
    発言に対する責任を問われるのが嫌ならば、委員の就任を辞退すべきだと思う。
    労使委員は選出された団体の利益代表者ではない。委員に就任した以上、
    公開の場であれ非公開であれ、労働者、使用者の全体の代表としての責任ある
    発言をすべきだ。非公開にすることが、最賃の影響をじかに受ける人たちの
   「知る権利」を著しく侵害している。審議の議事録を入手するために情報開示
    請求をしなければならない事態は異常だ。
    非公開にしても一言も発しない委員がいる。任期途中に転勤で山口を離れ、
    その後一度も出席しなかった人もいた。
    それならば、委員に立候補している非連合の労組に席を譲るべきだ。
    少なくともナショナルセンターの組織規模に応じて委員を配分するのが
    公正ではないか。
 
――山口県弁護士会が2017年に初めて最賃について声明を出しました
 
    声明では、最賃の影響を受ける非正規労働者や、生活困窮者の就労支援を行ってい
    る人、社会保障の専門家を委員に加えるべきだと訴えた。
    声明を山口労働局に手交した当日、公益委員だけの会合があった。
    会長声明に対し「社会学者ではだめなのか」など随分慌てていた感じだった。
    しかし結局、何も結論は出なかった。
    外から意見を言われることがないのでしょう。声明はインパクトがあった。
    地方議会での意見書採択も効果があると思う。
    最低賃金審議会や労働局にどんどん意見を言っていくべきだ。

●審議会の外で会議

 ――いつ頃から疑問を?
    15年に意見陳述を認めるかどうかについて議論した時、別の公益委員と私が
    条文で定められているのだからやるべきだと主張した。
    それに対し「意見書が出ているので必要ない」と後ろ向きの意見が出た。
    結局「他県もやっているから」という理由で初めて認められた。
    横並び意識の強さを感じた。
    特定最賃の審議でも理解に苦しむ運営があった。
    金額改定については3回で決めるのが、山口ルール。毎年初回は労働側が、
    2回は使用者側が主張し、そのあと審議会の外での会合をはさんで第3回で
    決める。私は「特定最賃の問題を審議会の外で話し合うのはおかしい。
    審議会内で話し合うべき」と訴えたが、「労使のイニシアチブで決めるから」
    と押し切られた。
    経営が厳しいので最賃を上げられないと主張する使用者側に対し、
    エビデンス(根拠)を示すよう求めると、その委員は「裁判ではないので
    立証責任はない」と述べていた。
    はなから立証を放棄する発言が認められている。改定審議が機能している
    とはいえない。
 
    絶対に闘わなければならないと思ったのが、
    気機械の特定最賃(当時815円)の見直しだった。
    軽作業を適用除外にし対象範囲を狭くする案件で、私が委員に就任する以
    前に公益側が「そういうことを労働側が言い出すのはおかしい」と反対し、
    沙汰止みになった、と聞いていた。
 
    それが17年に亡霊のように出てきた。しかもまた労働側からである。
    私は「適用除外業務の見直しにより賃金の切り下げなどの不利益を生じさ
    る申し出を行うのは、労働者代表委員としての職責を放棄しているとの
    誹(そし)りを免れない」「適用除外の見直しの必要性、許容性がない」
    として反対した。

    その時、審議会でも専門部会でもない「公労使意見交換会」なる非公式の
    会合が開かれた。これは全会一致の議決に至るよう努力するとの運用方針
    があることから、反対する私を説得するための会議。
    終了予定時刻も示されず、1人で14人を相手に闘う形となった。
    のすごい同調圧力だったが、主張を曲げず、対象範囲を狭めさせなかった。

 ――4月で任期満了で委員を退任されました
    公益委員の任期は1期2年で、本来10年は務めるものと聞いていたが、
    今年4月、任期7年で満了となった。異論を言う人間が目障りだったのだろう。
   委員の任期を終え、今後は公正な審議を行うよう訴えていきたい。
 

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