相談現場から-84 困難な時こそ真摯な協議・説明が必要。

札幌市内では新型コロナ感染の第3波の到来が懸念されます。やっと出勤・勤務・退勤・余暇・公休活動が波に乗り始めたのにと残念、との声も聞かれます。正に一進一退で今が耐え時です。最善の予防は個々人の意識です。もうひと踏ん張り頑張りましょう。職場で仕事ができないことの相談も寄せられています。労働契約・就業規則の内容を確認し、労使で最善の策を見つけましょう、という相談が寄せられました。

【相談内容】

1.札幌市内の某業務事務所に勤務する技師。正社員、事務所は登記上株式会社。
2.自宅から事務所まで徒歩圏。事務所及び自宅地域圏内にコロナ感染者が再多発。
3.第3波ではないかとの報道もあり、会社は在宅勤務実施を決定した。
4.本人は問題ないと思うが、従業員の一部に反対の声がある。
5.理由は3点、➀車通勤であり、出勤時間帯を融通すれば感染リスクは無に等しい
      ➁自宅では作業環境が未整備に過ぎる
      ➂自宅内の諸経費が増大する 
6.これらを以てしても、会社は在宅勤務を命じることが可能なのか。
7.就業規則には、在宅勤務の定義はないが、業務の必要がある場合、会社は従業員
  の就業場所及び就業する業務内容を変更することができる、という定めはある。
8.会社はこの一文を以って在宅勤務を命じるとしている。できるだろうか。

【次のようにアドバイスしました】

1.在宅勤務の根拠に、会社就業規則の記載内容を用いることはあり得るし、合理性
  が認められる場合もある。
2.従業員の負担、不利益が認められ、通常の出勤した場合の勤務時より負担増が著
  しい場合は従業員との協議や代替措置の検討、負担軽減策への配慮が必要。
3.その手続きなしでの在宅勤務指示は権利濫用の可能性がある。
  まず、従業員と会社の協議を第一とすることが良い。
4.労働組合があれば協議の窓口となり交渉することが望ましい。

説明しない、協議を避ける、資料を隠す、公正な事業活動を阻害する行動です。こんなこともできずに、自助、共助、公助を理解しろというのは合理性に欠けます。

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