過去最高の引き上げ生活改善に届かず!2022最賃

CUNNは8月24日、メール通信NO.2195で全都道府県の2022年度地域最低賃金決定の内容を配信しました。厚生労働省は8月23日のプレスリリースで全国加重平均による引き上げは31円、改定額は961円としています。また、22道県で中央目安を上回ったとしています。詳細は以下の通りです。

◎  CUNNメール通信  ◎ N0.2195 2022年8月24日

1.(情報)最低賃金47都道府県答申/全国加重平均額31円アップの時給961円へ

 すべての都道府県で地域別最賃の答申が出されました。PressReleaseを添付します。
 以下は、山梨県の報道です。

 山梨県の最低賃金 32円引き上げ答申 過去最大の引き上げ額 
(2022年8月23日NHK甲府)

2021年現在、866円になっている県内の最低賃金について、労使の代表などでつく
る労働局の審議会は2022年8月23日、国の審議会が示した目安を1円上回る32円
の引き上げを答申しました。

引き上げ額は最低賃金が時給で示されるようになった2002年度以降最大となります。
最低賃金は企業が従業員に最低限支払わなければならない賃金で、毎年、国の審議会で引
き上げ額の目安を示し、それをもとに都道府県ごとに決められます。

今年度は2022年8月2日に、国の審議会が山梨県などについて31円引き上げるとす
る目安を示したことを受けて、有識者や労使の代表が参加する山梨労働局の審議会が議論
を行いました。

その結果、県内の最低賃金について、物価の高騰や、都市部との賃金格差などを考慮し、
目安を1円上回る32円の引き上げを行い、時給898円とする答申をまとめ労働局に提
出しました。

引き上げ額は最低賃金が時給で示されるようになった2002年度以降、最も大きかった
昨年度の28円を上回り、2年連続で過去最大となります。

時給898円の最低賃金は2022年10月20日から適用される見通しです。
山梨地方最低賃金審議会の会長、反田一富弁護士は、過去最大となる時給の引き上げを答
申したことについて、「一番の理由は物価の高騰、とくに消費者物価が高騰していること
を考慮しました。また近隣地域の最低賃金が山梨県よりも高いため労働力が流出している
ということも考慮して、国が示した目安額より1円高い金額にしました」と話していまし
た。

今回の答申案は、審議会で、会長の反田弁護士を除く10人の出席委員で採決を行った結
果、有識者と労働者側の委員は6人全員が賛成し、企業側の委員は4人全員が反対に回り
賛成多数で可決されました。

これについて反田弁護士は、「労働者側からは『最低賃金で普通の労働をしていたのでは
生活がとても苦しい』と早急に賃上げを進めるよう求める声が出た一方、企業側からは
『賃金の支払い能力の限界に近づいていて、仕入れなどの物価も高騰しているので、賃上
げには慎重にならざるをえない。そうしないと雇用が維持できない』という厳しい意見が
出ました。労使の意見の隔たりが大きく一致した見解を示すことができませんでした」と
話していました。

8月23日付厚生労働省プレスリリースの内容はこちらです。

8月23日付厚労省ホームページ「全ての都道府県で地域別最低賃金の答申がなされました」
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過去最高の引き上げ額ながら最高額(1,072円)と最低額(853円)の差は219円です。物価高の影響は全国均一に降りかかります。賃金の格差がこのままでは景気回復・地域活性は実現せず、地域の過疎化は進むのではないかと不安になります。全国一律の最低賃金実現に向け頑張りましょう!

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