経済・労働政策の誤りを認めた世直し施策が必要  就労条件総合調査から

11月2日労働政策研究・研修機構(JILPT)は メールマガジン労働情報第1819号を配信し、厚労省が10月28日に公表した2022(令和4)年「就労条件総合調査」の内容を紹介しました。内容は以下のとおりです。

●年次有給休暇の平均取得率58.3%で過去最高/就労条件総合調査

 厚生労働省は10月28日、2022年「就労条件総合調査」結果を公表した。
21年1年間の年次有給休暇の平均取得率は58.3%(前年56.6%)で、
1984年以降過去最高。平均取得日数は10.3日(同10.1日)。
 定年制の状況については、一律定年制を定めている企業のうち、定年年齢を
「65歳以上」とする企業は24.5%(2017年調査17.8%)で、2005年
以降過去最高。勤務延長制度があり最高雇用年齢を「66歳以上」とする企業は31.7%
(同16.9%)、再雇用制度があり最高雇用年齢を「66歳以上」とする企業は22.0
%(同9.8%)。

厚労省ホームページ「令和4年就労条件総合調査 結果の概況」

厚労省10月28日発表「令和4年「就労条件総合調査」の結果を公表します 」

厚労省10月28日発表「令和4年就労条件総合調査の概況」

年次有給休暇の取得状況は労働者1人平均付与日数 17.6(前年調査17.9 日)とされています。勤続年数が平均で7年に満たないということか短時間労働者の比率が多いということでしょう。また、平均取得日数 10.3日(同10.1 日)は低消化率に過ぎる状態です。人手不足の影響か有給取得を言いにくい職場環境が伺われます。定年制延長や再雇用制度の拡充が広まりつつあります。社会保障制度の未熟さと行き過ぎた市場経済主義による労働力減少・非正規労働者増の対策です。年金の支給額を下げられ、支給時期が延ばされたりすると働かざるを得ない状況になります。充実したシニアライフのための高齢者就労ではないです。経済・労働政策の誤りを認めるところからです。対策は。

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