厚生労働省は12月17日、「令和3年労働組合基礎調査の概況」を公表し本年6月末時点の推定「組織率」を16・9%(対前年比-0.2ポイント)としました。2019年(16・7%)に次ぐ過去2番目の低組織率となっています。労働組合員総数は1007万8千人(対前年比-3万8千人)、労働組合数は2万3392組合(対前年比-369組合)と何れも減少ました。詳細は厚労省ホームページをご覧ください。
ナショナルセンター別集計では連合が 687 万 8 千人(前年比 1 万 5 千人減)、全労連が 49 万 4 千人(同1万 7 千人減)、全労協 8 万6 千人(同 3 千人減)で、地方直加盟の労働組合員数を合わせて集計した労働組合員数は、連合が 699 万人(前年比 3 万人減)、全労連が 72万 4 千人(同 1 万 4 千人減)、全労協が 9 万 7 千人(同 4 千人減)となっています。連合内には札幌地区ユニオンのような地域ユニオン組合員が11万2千人存在しているということです。減少幅は1万5千人と考えられ、小規模組合が多いことを示しています。
パートタイム労働者の組合員は 136 万 3 千人で前年比 1 万 2 千人(0.8%)の減です。また、全労働組合員数に占める割合は 13.6%で、前年より 0.1 ポイント低下しています。推定組織率は 8.4%で前年より 0.3 ポイント低下しています。
民営企業の労働組合員数は 876 万 2 千人で、前年と同水準となっています。これを企業規模別にみると、1,000 人以上規模が 580 万 3 千人(全体の 66.2%)と 6 割以上を占め、300~999 人規模が 112 万 9 千人(同 12.9%)、100~299 人規模が 57 万 3 千人((同 6.5%)などとなっています。民営企業の推定組織率は16.1%ですが、中・大企業の組織率は非常に高いものの、99人以下の推定組織率にいたっては0.8%であり、前年からの減少率も非常に高くなっています。不安定な労使関係・雇用状態を表しています。そもそも、この基礎調査票が届く組織はナショナルセンターや産業別・業種別の労働団体(主要団体)に加盟するところと考えられます。様々な交流を重ねていくとナショナルセンターや主要団体に加盟していない労働組合の多さに驚きます。労働組合の在り様も多様化しているということでしょうか。確実に組合員は1千万人を超えています。頑張れば成果は出ます。ガンバロー!
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