相談現場から-62 今、労働組合が取り組む課題は多いし、期待も大きい!

職場に多様な雇用形態で働く従業員が増えていませんか。プロフェッショナル然とした手際の良さ、捌きの良さで仕事を進める同僚も、契約社員・パートタイマーであったりします。採用時の会社状況、景気動向により正社員契約が叶わないまま働き、会社には能力を評価されつつも待遇が据え置きのままというケースが背景にあります。今まさに、働き方改革・同一労働同一賃金の施策が実行されようというとき、労働組合が身近にあれば真っ先に協議すべき状況です。ところが、中々、現実はそうはいかない・・・、という相談でした。

【相談内容です】

1.運送会社勤務、正社員、営業事務職。歴史ある労組あり。本人は組合員。
2.労使交渉は2月下旬から3月中旬に実施する春闘交渉のみ。
3.それも東京中央本部の交渉結果の伝達に近い。本人も労組役員を担ったことがあるので
  経験はある。
4.職場意見・要望は全く労使の交渉にはあがらない、というか、あげられない。
5.まだ、下請け系列会社のグループ労組の方が、職場要求については積極的。
6.本人が所属する会社の労組は、職場内交渉・職場改善より、政治闘争に至極熱心。
  政治闘争となると労使を挙げて取り組む。
7.もう少し、職場内の福利厚生について協議しても良いのではないかと強く思う。
  職場には契約社員・パート及び派遣社員も勤務している。勤続年数の長い人もいて、
  今後の同一労働同一賃金への対応も組合員・非組合員含めて関心がある。
  そういう声に応えていない感がある。
8.パート・派遣は組合加入対象ではなく、契約社員でも一部分の従業員が対象。
9.組合活動の対象を職場中心・従業員中心にして欲しいと思う。
  どのようにすればよいか。
10.難しい課題であるとは思う、労使が別の意味で意思疎通が深く、体制に対する
   意見は受け付けない・排除するという気風がある。
   今、会社を退職するわけにはいかないので・・。悩ましい。アドバイスを・・・

【以下の様にアドバイスしました】

1.本人の指摘のとおり、同一労働同一賃金をはじめ働き方改革関連で職場内には取り組み
  課題が満載なはず。
2.正社員以外の雇用形態があれば、緊急案件としての取り組みが必ずある。
3.36協定の残業・労働時間の件も該当するし、有給休暇5日取得の義務化も同様。
4.労働組合の政治志向の強まりも本人指摘のとおり。この取り組みへの傾倒に度が過ぎる
  ところも見られる。
5.ただ、政治解決が避けられない取り組みがあることも事実。これを組合員に理解しても
  らう努力は執行部に必要。
6.やはり組合内の機関会議(大会)、職場討議の場で粘り強く主張するしかない。
  それで、自分の立場というか、雇用不安に至ればそれはそれとして相談して欲しい。
  労働組合の取り組み方の現況についての情報提供は可能。
7.定期的に相談に来てはどうか。所属を伏せたままでも問題ない。

日本労働弁護団北海道ブロックでは同一労働同一賃金をテーマに上記集会を開催します。ご本人の今後の取り組みの方向性について良いキッカケになるかもしれません。是非、参加して見てください!

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