正社員希望の派遣社員4割 厚労省調査

厚労省は17日2017年の派遣労働実態調査の内容「平成29年派遣労働者実態調査の概況」を公表しました。2017年10月1日現在の意向調査であり1万158事業所・8728人の派遣労働者から回答を得ています。注目は派遣社員の今後の働き方についての問いに対して約4割正社員で働きたいとしたことです。労働者派遣法は1986年に13業種を対象に制定されました。その後1996年には26業種に拡大し、1999年には対象業務をネガティブリスト方式に変更し「港湾運送業務」、「建設業務」、「警備業務」及び「病院・診療所での医療業務」等7分野以外は全て対象となりました。更に2004年には受け入れ期間延長となり、2007年には製造業への派遣が解禁され一般業務派遣の期間が最長3年へと改定されました。このような改定の背景には、提案者(厚労省)より、派遣労働者として働くことへのニーズが高まっている、との説明がありました。今回の調査結果は正に逆の結果であり自己実現、将来設計及び充実した労働環境がままならないことの証しではないでしょうか。10月18日の朝日新聞・日本経済新聞の内容及びCUNN有期雇用PT通信188号の内容をご紹介します。

コミュニティ・ユニオン全国ネット有期雇用プロジェクトチーム通信
(CUNN有期雇用PT通信)188号 20181020

厚生労働省の平成29年派遣労働者実態調査が公表された。
派遣労働者の約4割が正社員への登用を希望していることが分かった。
派遣で働く人の年齢層は40歳代前半が最も多く、5年前の30才代後半から上昇した。
この調査は事業所1万158か所、そこで働く派遣労働者8728人から回答を得ている。
ここまでが日経新聞の報道記事から。
 
4割の根拠が気になったので、細かく見ると、
「今後の働き方」という設問で「派遣労働者以外」とした人が平均で48.9%、そのう
ち80.8%が「正社員」としたので、かけ合わせてちょうど40%という数字。

しかし30代後半で、62%が派遣以外と答えており、そのうち正社員を希望する割合も
81.1%なので50%。
40代前半でも派遣以外が55.6%で、そのうち正社員を希望する割合も81.0%なので
45%に達する。
 
ちなみに過去1年間に派遣労働者からの苦情の申し出を受けた事業所の割合は
4.8%。
内容(複数回答)をみると、「人間関係・いじめ・パワーハラスメント」54.4%、
「業務 内容」27.7%、「指揮命令関係」24.9%の順となっている。

一方で、苦情を申し出たことがある派遣労働者は17.6%となっている。
苦情の主な内容をみると、「人間関係・い じめ・パワーハラスメント」が 28.1%と
最も高く、次いで「業務内容」、7.4%、「賃金」17.5%の 順となっている。

ここでもパワハラ対策が喫緊の課題であることは明らかだ。
詳細は下記サイト参照。
厚労省「平成29年派遣労働者実態調査の概況」はこちら
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10月は「年次有給休暇取得促進期間」だと!

6月に可決成立した「働き方改革法案」の一つに「年次有給休暇の計画付与」があります。労働基準法の改正です。2019年4月から実施され、使用者は、年10日以上の年次有給休暇が付与される全ての労働者(雇用形態を問いません)に対し、毎年5日間について、時季を指定して年次有給休暇を与える
ことが義務となります。厚労省はこの制度周知を徹底するために10月を「年次有給休暇取得促進期間」に設定しました。広報資料としてチラシも作成しています。賃金配分を高めて雇用人数を増やすこと、格差を是正することを優先して欲しいものです。人手不足を原因とした労働相談・経営相談もあるなか、トラブルの種をまいているようにしか映りません。チラシは以下のホームページを参照してください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000179301_00006.html

 

労働政策審議会議論 誰のために議論している?                                 札幌パートユニオン第34期定例学習会第2回 9/15

9月15日札幌パートユニオンは札幌地区ユニオン会議室で組合員約20名が参加し、第2回定例学習会を開催しました、テーマは、6月末に与党等の賛成多数で可決・成立した「働き方改革関連法案の注意すべきこれから」と題するもので、山本事務局長が講師を務めました。働き方改革関連法案では労働者の命に係わる重要な内容がとりあげられました。山本事務局長はその中から、「残業の上限規制」、「高プロ」及び「同一労働同一賃金」を「常注視」すべきものとして指摘しました。そして運動と政策活動の両面でこの法律を機能させない取り組みを実行しなければならないとしました。また、働き方改革法案の議論には含まれなかったものの、今、労政審の中で議論され、法案提出に向け準備されている「要注意課題」として、「解雇の金銭解決」、「副業」、「フリーランスへの法整備」及び「裁量労働制」を取り上げました。これらは、いずれも「労働者のニーズを尊重し、多様な生活様式に対応するため」導入が必要と、政府は説明しています。しかし、労働者のニーズに「裁判で勝ったが、やはり金銭で解決の方が良い」、「低賃金を厭わず、時間無制限で徹底的に働きたい」、「健康に自ら責任を持ち、2社でも3社でも掛け持ちして働きたい」及び「収入の不安定や社会保障の低さがあっても、雇用契約に縛られないで働きたい」というニーズはありません。議論の前提条件が荒唐無稽であり、全て、事業者のニーズが優先されて議題が提示されています。労政審は誰のために議論を続けているのか非常に憤りを感ずると山本事務局長はのべ、今後、多くの組合員がこの議論を常に注視し、ネットワークの中で情報交換を深め運動を継続していくことが必要としました。参加した組合員は最後まで熱心に議論を交わし、気が付く外は夕陽がとっぷりと沈みかけていました。

新野会長挨拶、ブラックアウトの怖さと原因を指摘。今、労働組合の活動が世の中を救える唯一の活動、と熱弁30分強。

来るなオスプレイ❣ 戦争訓練反対❣                        全道総決起集会に参加してきました‼

9月3日18時から開催された「日米共同訓練の規模縮小!オスプレイ参加に反対する全道総決起集会」に参加してきました。会場となった大通西4丁目は市民・労働組合員等500名を超える参加者で溢れかえりました。冒頭、連合北海道出村会長は米海兵隊・自衛隊による約三千人規模の訓練に加え事故・墜落の代名詞であるオスプレイが道内3カ所を起点に飛行することは断じて容認できないとしました。また、北海道平和運動フォーラム長田代表は、事故・墜落を繰り返し、日米地位協定により昼夜を問わず爆音を鳴らし飛び交うオスプレイは断固受け入れることはできないとしました。集会は連合十勝地協の前田事務局長の断固反対を決意する集会アピールを採択した後、道庁北門までデモ行進をしました。赤信号で止められ、車のクラクションで妨害され、早歩きを強く勧められたデモ行進でしたが、500名を超える参加者と共に平和追求・オスプレイ反対のシュプレヒコールを繰り返しました。規模縮小というところに多少違和感があるものの久々の市民協働デモに達成感はありました。今後も頑張りましよう!集会・デモ行進の様子は以下の写真を参考にして下さい。

「日米共同訓練の規模縮小! オスプレイ参加に反対する 全道総決起集会」の次第はこちらをクラックして下さい。

大通西4丁目の集会の様子はこちらです。

デモ行進の様子 NO.1

デモ行進の様子 NO.2

 

仲間と家族とボランティアと舌鼓                                           2018ほっかいどうクリーンキャンペーンへ参加!

9月1日連合石狩地協は11時より「あそび~ち石狩(石狩浜海水浴場)」で2018ほっかいどうクリーンキャンペーンを開催しました。クリーンキャンペーンは連合の全国統一行動で、連合石狩地協では毎年9月第1土曜日に実施しています。今年は札幌地区ユニオンから3単組24名(子供5名)が参加しました。子供の成長は見事なもので、親を追い越す背丈、筋肉マッチョに変身した姿等が見られました。11時15分から開始された海辺の清掃活動は石狩市から提供された回収袋に集められ、あっという間に「小山」となりました。改めて、地球環境には人手と良心が必要であると痛感しました。12時少し前から昼食となり、札幌地区ユニオン24名は東部・豊平労働組合のスペシャルケータリングに舌鼓を打ちました。札幌地区ユニオン組合員がこれだけの人数で一同に会することは殆どなく大変貴重な時間を持つことができました。東部・豊平労働組合の皆さんありがとうございます。札幌東豊ユニオンや札幌パートユニオンからの参加者も、最後までキャンペーンに参加し交流を深めました。交流の様子は以下の写真を参考にしてください。

2018ほっかいどうクリーンキャンペーン 主催者説明に聞き入る札幌地区ユニオン参加者

集まったゴミは石狩市役所提供のごみ袋へ あっという間に 「小山」 になりました。

東部・豊平労働組合のケータリングスペシャルに舌鼓。

ユニオン11 あっせん申請完了                                     早期団交開催で待遇改善を実現しよう❢

札幌地区ユニオン・ユニオン11(イレブン)は8月30日、北海道労働委員会へあっせんを申請し受理されました。あっせん事項は法人(一般社団法人札幌ゴルフ倶楽部)との団体交渉促進です。組合は3月1日要求を提出しました。これに対して法人は団体交渉2回(4月12日・8月3日)というスローな対応です。8月3日の団体交渉では就業規則をようやく組合に提示しましたが、賃金改善は全く進展がなく、派遣キャディ―を募集するという始末です。8月10日、組合が団体交渉の開催を求めたところ10月以降の開催としてきました。理事が自分の本業に多忙を極めているというのが理由です。この遅延行為を改善し団体交渉促進を実現し待遇改善を図りたいというのがあっせん申請の動機です。組合は勤務終了後に執行委員会を開催し今後の対応を協議しました。6月下旬にはスト権を確立しました(97%)。8月18日には「サッポロさとらんど」で支援の学習会に参加しました。8月25日は札幌パートユニオンの皆さんが札幌駅前で街頭宣伝行動を実施してくれました。さらに、多くの組合の方々から激励の声をいただいています。皆さんの支援の声を力にやれることは全てやり尽くしキャデイ―の処遇改善を実現します。

8月30日あっせん申請の夜、今後の対応を協議するユニオン11執行部

札幌パートユニオン陽だまり NO.178

札幌パートユニオンの機関紙「陽だまり」NO.178が出来上がりました。内容は以下のとおりです。

【内容】
    第34期第1回定例学習会を開催(6/23)       1P
    街宣行動への参加                    3P
    無期雇用転換を進める札幌集会(7/23)        4P
    生活できる賃金を!最低賃金を今すぐ時給1000円に   5P
    札幌地区ユニオン 第1回組織研修会(8月18日)に参加 6P
    組合員の声を届けます オレンジ広場           7P
    あらの会長り二言三言                  8P
    職場の問題解決の取り組み                9P
    日程・編集後記                     10P

札幌パートユニオン機関紙陽だまりNo.178 の全文はこちらをクリックしてください。

労働相談をよびかける! 札幌パートユニオン                                 あきらめないで、気軽に電話してください

札幌地区ユニオン・札幌パートユニオンは25日(土)12時より札幌駅西口紀伊国屋書店前で定例の街宣活動を行いました。今回の街宣活動では有給休暇取得妨害、苛め・パワハラ及び賃金未払の事例を参考にして、あきらめず・気軽に電話して欲しいと呼びかけました。また、札幌パートユニオン新野会長は現在労使交渉が難攻している労働組合(キャディさんが立ち上げた労働組合)の事例を取り上げ、事業主の一方的団体交渉遅延は権利侵害と指摘しました。そして、働く人・労働組合の権利確保のため、全力を挙げて支援するとし、全国の労働組合への協力要請も検討したいとしました。今日の街宣活動には、組合員等18名が参加しました。

札幌地区ユニオン・札幌パートユニオンへの結集を呼びかける新野会長

札幌市民に取り組みを説明する組合員

札幌パートユニオンの相談を利用してくださいと呼びかける、組合員

相談電話  011-210-1200 札幌パートユニオン

      011-210-4195 札幌地区ユニオン

働き方改革に反対なのかしら サントリー

8月18日に「ジャパンビバレッジ東京」に対して求職者を紹介しないように東京都労委が通報したことを紹介しました。その「ジャパンビバレッジ東京」の支店長が部下に対して「クイズに全問正解すれば有給休暇を取得できる」とのメールを配信し「不正回答は永久追放します。まずは降格。」とも告げていた、との記事が日本経済新聞朝刊に掲載されました。この会社はサントリーのグループ会社で自動販売機事業の大手会社です。これまで、職安の他、労基からも是正勧告を度々受けているとのことです。サントリーは「働き方改革」についてグループに徹底していないでしょうか。ひょっとすると反対なのかもしれません。しかし、この内容は酷い、グループ全体で世間に対して再発防止を宣言すべきでしょう!

 

ストライキも辞さずの決意!                  8/18札幌地区ユニオン第1回組織研修会ひらく

札幌地区ユニオンは8月18日15時から「サッポロさとらんど」で第1回組織研修会を開催し新規結成組合等6組合17名が参加しました。この研修会は、3月から法人との交渉を継続しているユニオン11の支援策勉強会を目的としてたもので争議行為の種類・対応も含めて議論を交わしました。第1講では、札幌パートユニオン新野会長が「ストライキ概論」と題して講義し、ストライキの意味、目的とするところ、手続き、覚悟及び団体交渉の有り様等について熱弁をふるいました。

札幌パートユニオン新野会長のストライキ概論に熱心に耳を傾ける組合員

第2講は、札幌地区ユニオン山本書記長がユニオン11の結成から今日までの経過を説明しました。組合結成の動機はキャディーさんの人間としての尊厳を取り戻すこと唯一つであり、具体的には、公正な労災適用、キャディ蔑視の撤廃、就業規則の開示及び賃金改善等を求めているとしました。これまで、少しずつ前進していて就業規則の開示や労災申請適用の円滑化は実現しています。だだ、賃金改善は頑として拒否しており、交渉外で一部キャディーの賃金改善を実施したり、派遣労働者を組合要求通りの賃金で募集する等の不当労を駆使して組合に対峙しています。これらの状況の補足説明をユニオン11河部執行委員長から受けたのち、山本書記長はストライキも辞さないという強い決意が求めらるとし、6月29日に確立したスト権を背景にした行動を提起し、具体的内容はユニオン11の皆さんと協議の上進めていくとしました。札幌パートユニオンは、8月25日には市内中央区で定例街宣行動を予定しており、早ければ、この時にだ一段の行動が実施されます。

組合と法人の交渉状況を説明するユニオン11

頑張れ!  ユニオン11‼  渾身の団結ガンバロー

研修会の後半にはセンチュリーロイヤルホテルで懇親会が開催され、前半の講義を補足する個別議論が各テーブルで展開されました。この中から、ベルックスユニオンの川村委員長が登壇し、現在の交渉状況について発言しました。川村委員長は現在、札幌市内のホテル施設管理業務に就いていますが、ホテル側より「障がい者が勤務していると業績が悪くなる」「アンタが障がい者だとわかっていれば、お願いするのではなかった」等の差別発言を受け、交渉中であるとしました。会場からは札幌地区ユニオンの組織を挙げての支援と全国のユニオンへの支援要請を検討しようとの声が挙がりました。またユニオン11は今日を機に、職場のキャディー組合員との協議と意思疎通を深め、会社との団体交渉を力強く進めていくとしました。本研修会は小林執行委員の団結ガンバローを全員で三唱し閉会しました。

小林執行委員の発声で参加者全員 団結ガンバロー三唱!