11月5日消費者庁は、内部通報者への解雇・懲戒等の不利益取り扱いに対して、当該企業への刑事罰導入を検討することを明らかにしました。詳細は有識者検討委員会で議論するとしています。11月6日付日本経済新聞朝刊に詳細記事が掲載されています。札幌地区ユニオンは6月22日の第1回組織研修会で公益通報制度・内部告発の在り方を組合員の被害実態報告等をもとに検証しました。職場の社会悪追放に利する公益制度との建付けの割には、通報者保護もなく通報者が孤立し、ついには退職してしまう、酷い時には「職場の輪を乱す」懲戒相当者として追われる、との実例には、自分たちが職場内で活用するには単独行使は難しいのではないか、当面はユニオン・組合を通じた団対交渉の場に限り活用するしかないのではないか、とのまとめになりました。この度の消費者庁有識者検討会で刑事罰導入を検討するにあたり、現状の通報者被害を考慮し、公布日より数年程度遡及して摘要可能とし、過去の被害者救済に利するものとして欲しいと痛感します。内部通報者の被害は重篤なものであることを検討委員会では是非理解して欲しいです。
日本経済新聞11月6日朝刊報道「内部通報者への不利益に罰則 消費者庁が導入案 人事面で保護」