最賃改善運動強化必要 第65回中央最賃審から

4月12日、労働政策研究・研修機構(JILPT)は メールマガジン労働情報第1859号を配信し、4月6日開催された第65回中央最低賃金審議の内容を公表しました。目安のランクを現行の4区分から3区分とする等が議論され了承されました。以下の通りです。

●最低賃金の目安ランクを3区分に再編することを決定/中央最賃審

 厚生労働省の中央最低賃金審議会は6日、最低賃金改定の目安のランクを3区分へ
再編する「目安制度の在り方に関する全員協議会報告」を了承した。中央最賃審が
地方最賃審に提示する目安のランクは、地域間格差の拡大抑制、適用労働者数の偏り
の是正を図る等の観点から、4区分を3区分に再編する。新Aランクの6都府県
(東京、大阪等)は従来と変わらないが、新Bランクは、現Bの11県に、現Cの
14道県(北海道、宮城等)、現Dの3県(福島、島根、愛媛)を加えた28道県
とし、新Cランクは現Dのうちの青森、岩手、鹿児島、沖縄等13県とする。

4月6日 第65回中央最低賃金審議会 議事と 資料

中央最低賃金審議会目安制度の在り方に関する全員協議会報告 

別紙3 各都道府県に適用される目安のランク

報告の「議事の公開」のまとめでは、[公労使三者が集まって議論を行う部分」は公開を適当とするものの、中央審議会・地方審議会・各専門委員会の全てを対象とするのかは明らかにされていません。また、各審議会への当事者意見の取り入れ方・委員選任の在り方も全く議論されていません。最賃当事者の生活改善は地方労働局・厚生労働省への同一行動・同一要請を暫くの間継続していくことが必要とす感じます。頑張りましょう!

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無期転換後の公正労働条件を求めよう!

4月5日、労働政策研究・研修機構(JILPT)は メールマガジン労働情報第1857号を配信し、厚労省が3月30日に公表した、有期契約労働者等に対する労働条件明示の改正ルール (2024年4月施行)を解説するリーフレットを紹介しました。以下の通りです。

●有期契約労働者に対する労働条件明示のルール改正のリーフレットを公表/厚労省

 厚生労働省は30日、有期契約労働者等に対する労働条件明示の改正ルール
(2024年4月施行)に関するリーフレットを公表した。有期労働契約については、
契約締結と契約更新ごとに更新上限の有無等を明示すること、更新回数の上限を2回目
以降の契約の際に新設する場合や、最初の契約締結時に設けていた更新上限を短縮する
場合には、事前にその理由を説明すること、無期転換申込権が発生する更新のタイミン
グごとに申し込み権があることや、無期転換後の労働条件を明示することを義務付けて
いる。

厚労省HP「2024年4月4日から 労働条件明示のルール が変わります」

無期転換後の労働条件明示の運用について相談が寄せられます。長年契約社員で頑張ってきて、無期契約の正社員登用とはなったものの、正社員就業規則の定年制を適用され、1年6ヵ月に定年退職を強いられた、という詐欺の様な事例でした。正社員となった時点からの退職金計算なので退職金支給適用とはならずということです。体の良い「追い出し」です。

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未組織・非正規労働者の労働条件改善・賃上げ ガンバロー!

3月24日、労働政策研究・研修機構(JILPT)は メールマガジン労働情報第1854号を配信し、3月13日~17日まで(第一次山場)の賃上げ状況を各組織の情報をもとに配信しました。連合、金属労協(自動車総連、電機連合、JAM、基幹労連、全電線)及びUAゼンセンの大手組合が先行組合を形成しています。以下の通りです。

●30年ぶりに賃上げ率を3%台に乗せる/
                連合のヤマ場を終えての賃上げ回答集計結果

 3月14日~16日のヤマ場を含む13日~17日までを「先行組合回答ゾーン」
に設定していた連合(芳野友子会長)は17日、同日10時時点での第1回回答集計
結果を発表した。定期昇給相当分込みの賃上げ額の加重平均は1万1,844円、
率で3.80%となり、1994年以来、30年ぶりに賃上げ率が3%を超えた。
(JILPT調査部)

30年ぶりに賃上げ率を3%台に乗せる/連合のヤマ場を終えての賃上げ回答集計結果
 3月24日JILPT調査部


●賃金改善額が8,000円を超え、2014年以降で最高水準に/
                金属労協大手組合のヤマ場までの賃上げ回答

 金属労協(JCM)に加盟する大手組合の先行回答状況によると、3月17日現在では
賃金改善分の平均額は8,131円となっており、昨年の最終結果である1,994円を
大幅に上回るだけでなく賃上げが復活した2014年以降で最も高い水準となっている。
JCMが集中回答日に設定した3月15日に記者会見した金子晃浩議長は「JC共闘によ
る相乗効果を発揮できた」などと評価した。(JILPT調査部)

賃金改善額が8,000円を超え、2014年以降で最高水準に/
金属労協大手組合のヤマ場までの賃上げ回答3月24日  JILPT調査部


●自動車総連のメーカー部会、電機連合の中闘のすべての組合が要求に対する
           満額回答を引き出す/金属労協の各産業での先行回答状況

 金属労協に加盟する自動車総連、電機連合、JAM、基幹労連、全電線の各大手組合の
賃上げの先行回答では、組合要求に対する満額回答が相次いだ。トヨタや日産の労働組合
などを含む自動車総連のメーカー部会12組合では、すべての組合で要求満額を獲得。
産別統一闘争を展開する電機連合の中闘組合は、揃って要求どおりの7,000円の改善
額を引き出した。基幹労連に加盟する三菱重工や川崎重工などの総合重工組合は、賃金改
善1万4,000円の満額回答を引き出した。(JILPT調査部)

自動車総連のメーカー部会、電機連合の中闘のすべての組合が要求に対する満額回答を
引き出す/金属労協の各産業での先行回答状況  3月24日JILPT調査部


●2012年結成以降で最も高い賃上げで妥結/
                  UAゼンセンの第1のヤマ場回答の状況

 UAゼンセンは16日、本部で記者会見を開き、2023労働条件闘争の第1のヤマ場
(15日)を終えた16日午前10時時点での賃上げ妥結集計結果を公表した。正社員組
合員、短時間組合員ともに、UAゼンセン結成(2012年秋)以降の闘争で最も高い賃
上げ額となっている。正社員組合員では、「制度昇給」と「ベアなど」を合わせた賃上げ
額全体の加重平均で1万3,830円(4.56%)となっており、パートタイマー組合
員の時給の引き上げ額(制度昇給込み)は61.8円(5.90%)。
                            (JILPT調査部)

2012年結成以降で最も高い賃上げで妥結/
UAゼンセンの第1のヤマ場回答の状況  3月24日 JILPT調査部

先行組合は概ね上場企業・大企業で構成されています。従前はナショナルセンターを中心に要求・交渉内容の情報開示が活発でした。続く中小・地場組合は大いに参考とし共闘意識が醸成されたと聞きます。昨今は組織率が下がった上、雇用労働者に占める非正規労働者が4割弱まで増え、その勢いは続いています。非正規労働者の9割近くが未組織労働者です。2000万人を超える非正規・未組織労働者の労働条件改善・賃上げが実現しない限り経済活性も脱少子化も実現しないのではと思います。

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8年ぶりの政労使会議の前に、過ちの総括を!

3月17日、労働政策研究・研修機構(JILPT)は メールマガジン労働情報第1853号を配信し、首相官邸で8年ぶりに開催した政労使会議の内容を紹介しました。連合からは芳野会長が参加しました。以下の通りです。

●「政労使の意見交換会」を開催/政府

 政府は15日、2023年春季労使交渉の集中回答日にあたり「政労使の意見交換会」
を開催した。総理は意見交換を踏まえ、「賃上げは新しい資本主義の最重要課題」とし、
「政策を総動員して環境整備に取り組む」と述べた。中小・小規模企業の賃上げについて
は、「実現には労務費の適切な転嫁を通じた取引適正化が不可欠である点について基本的
に合意があった」とし、「労務費の転嫁の在り方について指針をまとめる」等と述べた。
最低賃金については、全国加重平均1,000円を達成することについて、中央最低賃金
審議会で議論するよう求めた。

首相官邸ホームページ 「政労使の意見交換」はこちらです。


政労使の意見交換の提出資料はこちらです。

今回の政労使会議の内容を15日に妥結し高い評価を受けている先行大手組合がどう受け止めているのでしょうか。従業員規模が小さくなるにつれ組織率も低下します。労使交渉は存在しなくなるのです。そのような環境に先行組合の妥結結果を波及させようとの号令は届くのでしょうか。また、4割を超える非正規労働者への波及は更に一工夫が必要です。やはり、「小さな政府」や「新自由主義経済」を絶賛推奨した政策が誤りであったとの総括が必要だと思います。社会に出て働きだし、非正規雇用でしか働いた経験のない世代が増える中必要なプロセスではないでしょうか。

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最低賃金の一刻も早い大幅引き上げを求める全国署名に参加しよう!

CUNNは3月13日、メール通信NO.2310を配信し、「最低賃金の一刻も早い大幅引き上げを求める全国署名」への参加協力を加盟ユニオンへ要請しました。2月に展開した最低賃金引上げの全国一斉行動「2月ユニオン同時アクション」の反響を以ての取り組みで、集約した署名をもとに厚生労働省/中央最低賃金審議会へ要請行動を実施するとしています。以下の通りです。札幌地区ユニオンは札幌パートユニオンを中心に組織内取り組みを検討します。組合員の皆さんへは近く、要請資料を発送いたします。ご協力お願いします。

◎  CUNNメール通信  ◎ N0.2310 2023年3月13日

1.(よびかけ)
    最低賃金の一刻も早い大幅引き上げを求める全国署名に
                                                  ご協力をお願いします

 3月9日にオンラインで今期第2回全国運営委員会を開催しました。
 そこで、添付の最低賃金引き上げを求める全国署名に協力して取り組むことを確認し
ました。時間が限られておりますが、ご協力をお願いいたします。
  一筆でも多く提出していきましょう。

〇中央最低賃金審議会長宛      

〇要請事項
1.今年度、10月と言わず、一刻も早く物価高騰を上回る最低賃金の改定を行うこと。
2.最低賃金の時間額1500円を目指すこと。
3.全国一律最低賃金制度に向けた制度改正を行うこと。
4.すべての最低賃金審議会を完全公開とすること。

〇全国一般全国協議会がよびかけ、複数の労働組合が統一署名あるいは協力という形で
 3月1日から取り組みが進められています。

〇4月10日最終集約、4月17日の週に厚労省に提出します。
 最賃再改定の課題もあり、5月連休前に提出しようということで早めの集約となってい
 ます。連休明けの追加提出も考えています。

〇署名用紙の「取扱い団体」欄には全国ネットを記載していますが、各団体の判断で
 ユニオン名を記載していただいてもかまいません。
 全国ネットとしては、これからの取り組みであり、ぎりぎりまで集約したいので、
 締め切りは4月13日ととします。下町ユニオンに必着でご送付ください。

以上、よろしくお願いいたします。

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コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク  発行責任者:岡本)

〒136-0071江東区亀戸7-8-9松甚ビル2F下町ユニオン内
TEL:03-3638-3369 FAX:03-5626-2423
https://cunn.online  E-mail:shtmch@ybb.ne.jp 

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閣僚や元政府関係者の舌禍・不適切行動がまた話題になっています。報道機関への圧力は言論統制ともいえる所業で正に憲法違反です。憲法違反をゴリ押しする政府主導の憲法改定議論の行く末は明らかであり到底受け入れられるものではありません。また、育休期間中のリスキリング推進発言も政府財界の「腹底」を明らかにしました。徹頭徹尾、経済発展に向けて労働者をこき使いたいわけです。足りない頭は足りるように磨いて場所を厭わず働けということでしょう。ちょっと前から喧伝されている「ワーケーション」もこの典型です。休暇と仕事を職場ではない場所で推進しようという変な取り組みです。先のリスキリングの「腹底」を見る限り、「ワーケーション」で健康回復や長時間労働撲滅はあり得ません。これに乗っかる自治体・企業が出てこないことを期待します。

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2023春闘ガンバロー 3・10全道総決起集会

3月10日18時、連合北海道(共催:連合石狩地協・札幌地区連合会)は2023春闘勝利に向けた全道総決起集会を開催しました。連合北海道によるここまでの春闘情勢報告では、選考大手組合の奮闘は大きな成果とし、3月15日の集中回答日には総力を以て臨もうとしました。会場となった共済ホールには組合員等600余名が参加し、地場景気回復に向け全力で賃上げ交渉に取り組むことを確認しました。札幌地区ユニオンからは組合員18名が参加し、団結ガンバロー等で気をはきました。久々のリアル集会参加に組合員一度興奮さめやらぬ熱意を感じ、冷たい外気をものともせず帰路につきました。参加組合員の皆さんご苦労様でした。

集会壇上で石狩地域の決意を表明する石狩地協光崎副事務局長

札幌地区ユニオン加盟単組も着実に交渉を進めています。パート職員の正社員登用、インフレ手当、初任給引上げ及び各種賃上げ等コツコツと成果が確認できています。         ガンバロー!

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日本労働弁護団幹事長声明/労災保険支給決定に対する事業者による異議申立てに断固反対し、  メリット制のあり方について見直しを求める幹事長声明

CUNNは3月8日、メール通信NO.2307で、この度、労政審が公表した「労災保険支給決定に対する事業者による異議申立て」容認について断固反対し、むしろ「メリット制」のあり方について、早急に見直しを議論を開始すべきとする、日本労働弁護団幹事長声明を紹介しました。以下の通りです。

◎  CUNNメール通信  ◎ N0.2307 2023年3月8日

1.(情報)労災保険支給決定に対する事業者による異議申立てに断固反対し、
      メリット制のあり方について見直しを求める幹事長声明/日本労働弁護団

労災保険支給決定に対する事業者による異議申立てに断固反対し、
メリット制のあり方について見直しを求める幹事長声明 | 
日本労働弁護団 (roudou-bengodan.org)

  労災保険支給決定に対する事業者による異議申立てに断固反対し、メリット制の
  あり方について見直しを求める幹事長声明

                           2023年2月17日
                           日本労働弁護団
                           幹事長 佐々木亮

 
 2022年11月29日、東京高等裁判所が、事業主による労災保険支給決定に対
 する事業主による取消訴訟の原告適格を認めず、訴えを却下した東京地裁判決を破棄
 し、事業主による原告適格があることを前提として、地裁に実体審理を行うために差
 し戻す判決を出した。
  同判決は、労働保険料がメリット制によって上昇した事業主が、労働保険料認定処
 分を争ったものの、労災支給決定の取消し訴訟の原告適格があるとして、支給決定の
 違法を主張できないとした医療法人総生会事件平成29年9月21日労判1203号
 76頁を参照し、支給決定を事業主が争うことを認めている。


 しかし、上記判決は、下記理由により、到底容認できない。

(1)精神疾患や、脳心臓疾患の労災認定は相当の時間を要するため、取消判決等が確定
  した場合、被災労働者及び遺族に致命的打撃を与えることとなる。
   すなわち、精神障害ないし脳心臓疾患は、事故労災とは異なり、直ちにその業務起
  因性を判定しにくく、詳細な認定基準が定められ、労働時間の調査や、その他の「出
  来事」の調査、さらには専門医や専門部会への照会等、相当な時間を要し、申請から
  決定まで8か月ないし6か月が目標とされるが、現実には1年以上かかることもしば
  しばみられ、事業主がこれを争う場合も、同等の時間がかかることが当然に予期され
  る。
   実際、本件訴訟における労働保険審査会の決定が平成30年8月29日付(平成2
  7年3月ころ発病)であることにも鑑みれば、本判決は決定の実に4年後、発病から
  実に7年半以上後となっている。
   そして、取消訴訟による取消が対世効を有することに鑑みれば、国が敗訴し、取消
  判決が確定すれば、被災者たる労働者や遺族が、それまでに受給してきた療養補償や
  治療費を受給した理由がなくなり、国に対し、返還義務を負うことになるのである。
   これは、生活の手段を奪われた被災労働者及び遺族にとって、まさに致命的な打撃
  になるのである。
   このように、支給決定処分を事業主に争わせることで、被災労働者にかかる法律関
  係が安定することなどなく、かえって、多額にわたる労災保険金の返還義務が生じる
  という、生活を根こそぎ奪うような被害が生じるのである。
   例えば、月例賃金30万円の場合で前記2022年11月29日判決のように7年
  年半、休業補償給付を受給していた場合、休業補償分だけでも月24万円×12か月
  ×7年半の2160万円、これに加えて7年半分の治療費の3割(健康保険の自己負
  担分)の返金を求められることとなる。生活費を得る手段がない労働者や遺族が、こ
  のような多額の費用の返還を求められることで、生活が根本的に破壊されるのである。

(2)さらに、被災労働者や、遺族に負担がかかることとなる。異議申し立てにおいて全
  面的に再調査を行ったり、際限なく新主張を行わせることとなると、必然的に被災労
  働者や遺族に対して再度の調査が行われることとなる。
   これにより、被災労働者や遺族は、自身の労災認定が争われていることや、自身に
  とってショックだった出来事の想起という負担に再三さらされることとなり、心身の
  健康を害するおそれがある。これと前記(1)の負担の可能性を考えると、被災労働
  者又は遺族に対して過度な精神的苦痛が発生し、これ自体が疾患の原因ともなりかね
  ない。

(3)また、労災認定が今以上に過少となり、労災認定の実務を停滞させ、現場に過重な
  負担をかけることが予想される。
   すなわち、使用者に異議申し立てを認めると、労災認定段階から、使用者から「認
  定を出せば確実に取消訴訟や審査請求に及ぶ」旨の言及を行う等の圧力があることや
  今以上に抵抗を行うことが当然に予想される。
   特に、担当官が、事実認定について、必要以上に謙抑的になったり、精神疾患の労
  災に認定において精神的負荷の総合評価を行う際に、必要以上に謙抑的になりうる。
  さらに、労災段階から使用者が積極的に関与すると、労災認定の現場での混乱が生じ
  手続きの長期化、ひいては労働基準監督官の過重な負担が生じることとなる。

(4)次に、仮に異議申し立てが行われるとなると、事実認定の根拠が一定明らかにされ
  ることとなる。これに伴い、被災労働者の協力者の氏名や、その特定に繋がる供述内
  容が明らかにされるおそれがある。
   被災労働者の協力者の中には、在職の者や、関連する企業に在職している等の事情
  によって、事業主に協力者として氏名を知られることで不利益が及ぶ者がいる。異議
  申し立ての手続きで、これらの者が露見するとあれば、申請に対する協力が得られな
  くなり、また、労働基準監督署としても率直な聴取が不可能となり、かえって事実に
  反する認定を行うこととなるのである。

(5)加えて、過労死防止も阻害することとなる。現在、労災認定が行われたことを契機
  として、損害賠償交渉や、これにともなう再発防止策の交渉を行うことが多くなされ
  ている。ところが、行政手続きにおいて、事業主が労災の要件該当性を争えるとなる
  と、同手続きを行うことを前提として速やかな解決が図られず、また、裁判所も同手
  続きを見ながら損害賠償訴訟を進行することも懸念される。
   前記2022年11月29日判決の第一審でも、メリット制の趣旨である災害防止
  について、ひとたび認定されたのちに争わせたとしてもこれを促進することはない、
  と判示されている上、上記の通り、災害発生防止をかえって妨げるのである。

(6)また、労基法19条解雇への影響も懸念される。事実、2022年11月29日
  判決の控訴人(原告)である事業主は、当該取消訴訟を提起している決定にかかる被
  災労働者を解雇しており、使用者に労災認定に対する異議申し立てを認めた場合、行
  政の決定を尊重せずに同様の対応を行う事業主が増える可能性が高い。

(7)加えて、集団的労使関係における悪用の危険もある。実際、前記2022年11月
  29日判決は、背景に集団的労使紛争があり、その中で提訴されているのである。
   労災で休業し、本来であれば復職することができたはずの労働者が、使用者に労災
  の取消訴訟まで提起されるという対応により、復職意欲をそがれ、職場から組合員を
  排除する手段となってしまう。
   以上の通り、労災支給決定処分を事業主が争うことを認めた前記東京高裁判決は不
  当で到底容認できない。

3 かかる判決が出た原因は、メリット制によって、直接、使用者の保険料が増大する可
 能性が生じることにある。
  そもそも、メリット制は、労災保険料徴収法12条3項に「できる」とある通り、任
 意的適用となっており、一部疾病等については、通達によってメリット制の対象外とな
 っている。その上、労災事故の防止という観点からは、業務起因性のある傷病が発生し
 たことと、保険料増大を直接結び付けるべき理由はない。
  これに加え、現在のメリット制の在り方によって前記のような判決が出て、種々の被
 災労働者・遺族に対する負の影響があるため、メリット制のあり方について議論を速や
 かに開始し、迅速な補償を行うことで安心して労働者を療養させるという労基法第8章
 及び労働者災害補償保険法の趣旨を真に達成できる制度とすべきである。

                                      以上
………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

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気を付けよう、賃金デジタル払い!

3月10日、労働政策研究・研修機構(JILPT)は メールマガジン労働情報第1851号を配信し、厚労省が周知する賃金のデジタル払いのガイドライン、Q&A、リーフレットを紹介しました。以下の通りです。

●賃金のデジタル払いのガイドライン、Q&A、リーフレットを公表/厚労省

 厚生労働省は、賃金のデジタル払い(資金移動業者の口座への賃金支払い)について、
業者向けのガイドライン、指定申請書や労働者同意書等の様式、よくある質問と回答、
労使向けのリーフレットを公表している。賃金の通貨払い原則の例外として、銀行口座
等への振り込みに加え、労使協定の締結と労働者の個別同意を条件として厚生労働大臣
が指定する資金移動業者の口座への支払いが4月1日から可能になる。

厚労省ホームページ「資金移動業者の口座への賃金支払(賃金のデジタル払い))について」


厚労省賃金課3月8日付「資金移動業者の口座への賃金支払に関する
 資金移動業者向けガイドライン」


労働者・雇用主向けリーフレット「賃金のデジタル払いが可能になります!」

労働基準法の大原則「賃金の直接払い」を強引に捻じ曲げての新制度で一番得するは誰か?労働者ではありません。むしろ、デジタル化が全てに優先し経済活性の特効薬になるとの根拠なき屁理屈の犠牲者が労働者です。せめて、労働基準監督署の指導力・監督権限を今以上に強めてほしいものです。人員削減は計画的に実施したものの、増える業務対応は再任用・非正規でまかなうという現状こそ、真っ先に改めるべきです。「小さな政府」は妄想だったのです。

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2月ユニオン同時アクション         連合福岡ユニオンの取り組み

CUNNは3月6日、メール通信NO.2302で「連合福岡ユニオン」の2月ユニオン同時アクションの取り組みを紹介しました。2月25日(土)の街頭宣伝行動に15名の組合員が参加し、「最低賃金1500円」の必要性をアピールしました。以下の通りです。

◎  CUNNメール通信  ◎ N0.2302 2023年3月6日

1.(報告⓻)福岡/2月ユニオン全国同時アクション

〈連合福岡ユニオン書記次長 進藤勇志〉
2023年2月25日(土)14:00より、JR博多駅前広場において、最低賃金の
大幅引上げを求めるアピールを目的とした街頭行動を実施してきました。
当日は残念ながら天候に恵まれず、荒天のため短時間の開催に留まりましたが、計15
名が参加し、最低賃金を全国一律にすることの必要性、そして何よりも社会情勢も踏ま
えた上で、大幅引き上げすることの必要性を街行く人に呼び掛けてきました。

物の値上がりについては、皆さん実感の通りだと思いますが、数字にするとハンバーガ
ーが18%、食パンが12%、ガス代が24%、電気代が20%あがりました。(令和
5年2月時点)
とてもじゃないけど、現状の最低賃金のままでは対応できません。
今後も共に最低賃金引き上げの重要性、全国どこでも1500円を合言葉に声を上げて
いきましょう。

※添付は報告文と写真と、当日配布したビラ等になります。
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コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク      (発行責任者:岡本)
〒136-0071 江東区亀戸7-8-9松甚ビル2F下町ユニオン内
TEL:03-3638-3369 FAX:03-5626-2423
https://cunn.online  E-mail:shtmch@ybb.ne.jp 

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2月25日(土)に配布したチラシです。
2月25日に配布したチラシ、世界の最低賃金資料
2月25日の街頭行動に参加した組合員

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2月ユニオン同時アクション         下町ユニオンの取り組み

CUNNは3月3日、メール通信NO.2299で「下町ユニオン」の2月ユニオン同時アクションの内容を紹介しました。2月23日(祝)の街頭宣伝行動を「下町春闘キャラバン」と位置づけ、『最低賃金1500円キャンペーンとシール投票』を実施し、最低賃金の再引き上げ議論の必要性を訴えました。以下の通りです。

◎  CUNNメール通信  ◎ N0.2299 2023年3月3日

1.(報告⓹)東京・下町/2月ユニオン全国同時アクション

  〈下町ユニオン〉
  『最低賃金1500円キャンペーンとシール投票』

2月23日(祝)、下町ユニオンでは、下町春闘キャラバンとして、『最低賃金1500円
キャンペーン』全国同時アクションに参加しました。

錦糸町駅と小岩駅にて、「最低賃金全国一律1500円」を訴え、全国の最低賃金一覧表が
印刷されたお札チラシを、通行していた人々に配布しました。

「あ、お札だ!面白いデザインですね!」と喜んでもらう人もいました。

「最低賃金、あなたは、いくら必要ですか?」とのアンケートで、41人の方にシール投票を
していただきました。内訳は、2000円がダントツで30人、1500円が7人、1200円
が3人、現在の東京都の最賃と同じ1072円が1人でした。

 シール投票台紙ボードには、各時給ごとに食べられるランチメニューのイラストと、月給換算
した時の手取り金額と額面の両方を載せたのが良かったと、参加者から感想がありました。

錦糸町、小岩あわせてユニオンからは、11人の参加でした。

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下町春闘キャラバン 『最低賃金1500円キャンペーンとシール投票』-1
下町春闘キャラバン 『最低賃金1500円キャンペーンとシール投票』-2
下町春闘キャラバン 『最低賃金1500円キャンペーンとシール投票』-3
下町春闘キャラバン 『最低賃金1500円キャンペーンとシール投票』-4

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