「無期雇用転換」という「罠」を仕掛ける会社

最近、「無期雇用転換」の権利発生直前に雇止めとなるという労働相談が増えています。期限付き雇用契約で働く非正規社員が5年以上働けば雇用期間を無期限にできるのが「無期雇用転換」ルールです。権利発生の直前に雇用契約更新拒否を通知される労働者の苦痛と不安は相当なものです。このような事態に厚生労働省が安定雇用確保に向け対策に乗り出す、という記事が6月16日の日本経済新聞朝刊で報じられました。しかし、このような分かり易い方法は消えつつあります。今の主流は、無期雇用転換後に正社員と同処遇とすると宣言して、正社員と同様の人事制度を適用される、という「罠」を仕掛けることです。人事異動により他都市への転勤を命じられる、36協定に定める変形労働時間制適用社員となり最長で15時間勤務となる、無期雇用転換後正社員定年の制度が適用され半年後に再任用の嘱託社員(6カ月雇用)となる等々無期雇用転換前の労働条件より厳しいところに押し込まれるというものです。元々正社員で勤務する方々は、相応の賃金・福利厚生水準で勤務しているので、厳しいとはいえ対応は可能です。しかし、貧困層ギリギリで働いてきた非正規労働者が無期雇用転換後にこのような「罠」にはまると、いやおうなしに職場から離れたいと感じます。「罠」にはまり苦しむ同僚を見た非正規労働者は無期雇用転換には見向きもしないという実態が存在します。加えて、2020年4月より施行予定の「パートタイム・有期雇用労働法」の対象には無期雇用転換となった非正規雇用労働者が含まれません。無期雇用転換後に低賃金が固定化するということも確実に発生します。将来の「罠」です。労働現場のリスクに対する豊かな思考力が必要です。

2019年6月16日付日本経済新聞朝刊の記事はこちらです。

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