連合通信は本日付で47都道府県の2021年度地域最低賃金改定状況を報じ、CUNNはメール通信NO.1795で全国のユニオンへ配信しました。引上げとなった県は40県で、1円が17県、2円が14県、3円がDランクを中心に9県となったとしています。一方0円据え置きとなった東京・大阪でも専門委員会の議論が紛糾し労働側委員の抗議退席や公益委員の据え置き反対表明があったとしています。果たして北海道はどのような議論がなされたのでしょうか?議事録公開や公益委員見解を見たいものです。
◎ CUNNメール通信 ◎ N0.1795 2020年8月25日 1.(情報)40県で1~3円の引き上げ/地域別最賃改定額出そろう/正規・非正規 間の格差拡大 200825連合通信・隔日版 地域別最低賃金の全国の改定額が8月21日、出そろった。中央最賃審議会が目安を 示さず、ゼロベースからの審議を余儀なくされる中、引き上げ幅は40県で1~3円。 引き上げ平均は1円(平均額は902円)だった。近年の最賃引き上げの流れはコロ ナ禍で中断し、正規・非正規間の格差は一層広がった。 引き上げを決めたのは40県。1円が17県、2円が14県、3円がDランクを中心に9 県を数えた。 豪雨災害被災地の熊本が5日、3円を答申したのを契機に、愛媛では使用者側が 「全国最低ではイメージが悪い。高校生が県内で就職するにも県外からの流入にも支 障が出る」(県経営者協会)として3円を提示し全会一致で決めるなど相場を押し上 げた。 一方、東京ではゼロ円の公益提案に対し、労働側委員3人が「命の危険を感じなが ら最賃近傍で働くエッセンシャルワーカーの賃金がなぜ上がらないのか。経済団体の 言い分そのままだ」と抗議文を読み退席。大阪では金額を詰める専門部会で公益委員 が据え置きに反対を表明した。多くの地方で予定の日程では決まらず、波乱含みの展 開となった。 中賃の指標で「4表」と呼ばれる、6月の零細企業の賃上げ率は1・2%。最賃引 き上げ率0・1%は遠く及ばない。正規・非正規間格差は一層広がった。 Dランク県では多くの労働側委員が「今年こそ800円に届かせたかった」と悔し がる。2010年の政労使合意(雇用戦略対話)は全国加重平均千円への到達と併 せ、「できる限り早期に最低800円を確保」としていたが、現政権はこの目標を無 視している。 欧州の先進国は千数百円となり、米国でも各都市で15ドル(約1600円)をめざ す条例が相次ぐ。最賃を上げ、同時に雇用維持に国が全力を挙げることが、長年のデ フレと新型コロナ禍で傷ついた日本社会に必要だったが、残念ながらそうはならな かった。 40県での引き上げと、各地での緊迫した審議は、国の姿勢への不満の表れといえる だろう。 審議は異議申し立てを経て、有額の改定を決めた地方は10月1日以降順次発効する 予定。 …………………………………………………………………………………………………………………………………… コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク 事務局 (発行責任者:岡本) 〒136-0071江東区亀戸7-8-9松甚ビル2F下町ユニオン内 TEL:03-3638-3369 FAX:03-5626-2423 https://cunn.online E-mail:shtmch@ybb.ne.jp ……………………………………………………………………………………………………………………………………
札幌地区ユニオンは9月26日(土)、札幌市内で今期2回目の組織研修会を開催します。今回のテーマは「不当労働行為・組合員であるがゆえの不利益」です。賃下げや解雇という不利益が組合員を理由としたものであることを証明するのは簡単なようで難しいものです。いまどき、「お前組合員だよな! じゃ賃下げします/じゃ解雇します」という分かり易い構図はありません。明らかに組合員を理由としている、ということをどのように立証していくかを道幸哲也北海道大学名誉教授を講師にお招きし議論していきます。