今朝の北海道新聞に北海道労働局が今年6月1日以降のパワーハラスメント防止対策の取組について道内約4700社に実施したアンケート結果が掲載されていました。703社(大企業126社、中小企業577社)からの回答内容をまとめたものです。北海道労働局は12月3日付で報道機関に発表しています。
北海道労働局が12月3日にプレスリリースした『パワーハラスメント防止対策の取組アンケート結果』です。
北海道労働局のアンケート結果では回答企業の具体的取り組みは就業規則への記載、ポスターパンフレット等の社内掲示、社長等トップの宣言、管理職向け研修及び相談窓口の設置が多く、企業規模に関わらず共通しています。「職場でパワーハラスメントの予防・解決の取組を進めることで起こる問題として懸念されることはありますか 」の問いに対しては、「権利ばかり主張する者が増える」「パワハラに該当すると思えないような訴え、相談が増える」「管理職が弱腰になる」との回答が多く、中小企業では「職場の雰囲気が悪くなる」「上司と部下の深いコミュニケーションが取れなくなる」との回答も多く寄せられています。職場の苦情処理を相談窓口では処理しきれず、むしろ相談事を持ち込む従業員を「困った奴」として別扱いしそうな雰囲気を感じます。また、管理職が弱気になったり、職場の雰囲気が悪くなることを懸念している様子も強く伺われます。トップが宣言してもこういう状況であれば、職場の苦情処理能力、人事総務の能力が低下しているのかなぁと感じます。以前、大学の就職担当の先生から、昔は総務人事には会社のエース級が配置されていたのだが、今は総務人事という部署すらないところもある、社員教育という点では心配だ、という話を聞いたことがあります。このアンケートを見ると納得します。