10月13日、厚生労働省は2023年版「過労死等防止対策白書」を自身のホームページ等で公表しました。同白書は、過労死・過労自殺の現状を分析したものでバックデータとして労働者約1万人を対象とした大規模な睡眠の実態調査を用いています。厚労省では睡眠不足の状態では身体疲労が回復せず、精神にも悪影響がみられると指摘し、過労自殺の原因となり得る労災防止の観点からも、「長時間労働を是正し睡眠を確保する必要がある」とし、睡眠欲求が満たされないほど心の健康を損なう・うつ病リスクが高まるとしています。
また、今回の白書では芸術・芸能業界を重点対策分野とし、セクハラや長時間労働の実態について指摘しています。詳細は以下の通りです。
10月13日厚生労働省公表「令和5年版 過労死等防止対策白書」
これを機に、労災認定の項目に「睡眠時間」、即ち「適正な睡眠時間が取得できているか」が加わると良いですね。長時間労働の存在を立証する証拠として「継続的な短時間睡眠の存在」が使えるなら、救われる労働者も増えるのではないかと実感します。