尊厳を守ための団結には歴史がある・・・ということでしょうか!?

 昨年の暮れ北海道内地方紙にも芸能界の労働環改善に関係する記事が掲載されました。今日、CUNNメール通信で同様の内容が配信されました。以下の通りです。俳優さんの労組活動は結構歴史があるとは聞いていました。北海道出身の名優室田日出男さんも労組役員としてストライキに参加した逸話を日テレで披露していました。

◎ CUNNメール通信 ◎ N0.1646 2020年1月20日
               1カ月ほど前の配信記事ですが送付します。

1. (情報)俳優ら労災保険加入要望 けが・休業補償拡大も 
      フリー就労保護へ後押し        2019年12月21日共同通信配信

 俳優らでつくる「日本俳優連合」(日俳連、西田敏行理事長)が、俳優やダンサー
など芸能分野で働くフリーランスを労災保険の適用対象に加えるよう厚生労働省に求
めることが21日分かった。俳優らは個人事業主などとして雇用関係がないことが多
く、仕事でけがや病気になっても公的な補償が受けられない。兼業・副業を推進する
政府は、増加が見込まれるフリーランスの就労や契約問題に対し、保護策の検討を進
めており、今後の議論を後押ししそうだ。
 労災保険は原則企業などに雇われた人が対象。フリーランスのような自営業者でも
労働者と似た働き方をしていると認められる場合、例外的に「特別加入制度」が設け
られている。個人タクシーの運転手や建設現場の一人親方などの職種が対象で、治療
費や休業補償などが受けられる。ただ、保険料は雇用主が支払う労働者の場合と異な
り自己負担となる。
 日俳連によると、俳優らは所属する芸能事務所を通じて仕事を受注し、現場では監
督や演出家の指揮下で活動することが多い。労働者に近い働き方とされる。
 芸能分野では俳優らが舞台で殺陣やダンスを披露したり、技術スタッフが大道具を
製作したりする際にけがのリスクがある。最近では、パワハラなどハラスメントが深
刻化し「うつ病になり仕事を切られた」などの相談も増加。途絶えた収入や自費扱い
となる治療費への補償を求める声が強まっていた。
 厚労省も300万人超とされるフリーランスの労災の対象拡大に向け検討を進めて
おり、昨年は家政婦などを追加。日俳連や落語芸術協会など芸能分野の複数の団体は
20日、対象拡大を要望することを確認。実現すれば約1万人が新たな対象になり得
るという。
 特別加入制度には、タクシー運転手や一人親方などが入るグループ以外に農作業や
介護作業などをまとめた「特定作業従事者」がある。日俳連はこれに「芸能実演家」
の追加を要望。日俳連が中心となり、加入申請の受け皿となる「特別加入団体」を設
立し、厚労省に認可申請することを検討している。

芸能実演家に加入の道を

 日本俳優連合の理事長で俳優の西田敏行さんの話
 一般の雇用労働者が仕事中や通勤途中にけがをしても労災保険が適用されて安心し
て仕事に取り組めるが、私たち俳優は撮影や舞台でけがをしても労災適用が極めて難
しく、困っている人も多い。341万人ものフリーランスの増加と多様化する働き方
に対応するため、国が労災の適用業種を広げようとしている今が、私たちが労災保険
を手に入れるチャンスで、芸能実演家に加入の道を開くよう要望していく。実演家が
安心して芸能生活を送ることで、より豊かな文化が生まれ育つよう願っている。

労災補償、望む声強く 骨折やうつ、後絶たず

 芸能人や音楽家らが新たに労災保険へ加入できる可能性が出てきた。フリーで働く
これらの人々は、仕事中にけがをしたり、取引先からハラスメントを受けて病気に
なったりしても公的な補償を受けることができなかったが、通院、休職時の補償やサ
ポートへの要望は強くあった。
 芸能関係者によると、ダンサーの多くに骨折の経験があるほか、倒れた舞台セット
の下敷きになるなど、舞台や撮影の現場ではけがをする人が後を絶たないという。
 日本俳優連合など、フリーランスが所属する3団体が今夏、約1200人を対象に
行った調査では、「芝居中に骨折した共演者がいたが、誰も責任問題にしようとしな
い」(30代女優)「職場が原因でうつ状態と診断された途端、契約解除された」
(20代女性ダンサー)「殴られたり蹴られたりして通院で休んだ」(映像製作技術
者の30代男性)など、多くの悲痛な体験が寄せられた。
 ハラスメント被害も、パワハラを受けた経験がある人は6割、セクハラは4割だっ
た。その結果「心身に支障を来し、通院または服薬した」と答えた人は2割に上っ
た。
 このほか「仕事への意欲が減退した」「眠れなくなった」「仕事を休むことが増え
た」などの訴えがあり、体も心も追い込まれている実態が浮かんだ。
 調査を担当したフリーの編集者杉村和美(すぎむら・かずみ)さんは「フリーは仕
事でけがをしても自己負担が当然になっている。けがだけでなくハラスメント被害も
労働上の災害だが、声すら上げられないのが現状」と指摘。「俳優を中心とした取り
組みが先行することで、他業種でも救済策の整備が必要という意識が広がっていくの
ではないか」と期待する。

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2019年暮れに新聞に紹介された俳優さんの労組活動の記事です

 俳優さん・声優さんも、自分一人が良ければめでたしというものではありません。人間の尊厳が守られているという前提があり労働者としての権利を堂々と主張し業界全体の労働条件改善に努めてきたということでしょう。そのためには一人ではなく多くの人が団結するということが大事ということを長い歴史の中で実践されているということです。私たちも大いに参考に指せていただきましょう!

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