北海道最賃審結審 28円引き上げ 上乗せ0円

8月5日、第4回北海道地域最低賃金審議会が結審し2021年度の最低賃金引き上げ額は目安通りの28円となりました。当初労働側が主張していた上乗せは退けられ「0円」となり、10月1日発効日となります。詳細は2021北海道最賃情報<No.5>及び「2021年度北海道地域最低賃金改正に関する事務局長談話」をご覧ください。

2021 北海道最賃情報 <NO.5>

「2021年度北海道地域最低賃金改正に関する事務局長談話」

使用者側は例によって「据え置き」に拘り続け、最後まで引き上げに反対しています。反対理由は明らかではありません。政府の企業支援策が不十分なのか、コロナ対策に不満なのかわかりません。労働側は「+α 無」は認められないとして反対しました。しかし、政府支援策の活用如何によっては更なる引き上げの可能性があること、公益委員から「より早期に全国加重平均が1000円になることを目指す、に配慮する」等の内容に同意した格好になっています。北海道の公益側委員のこの配慮が、中央の審議会・国政議論に影響を与えるとは思えず、良くわからない理屈です。道労働局事務方と公益側委員の説得・作戦勝ちという感じがします。私たち自信、関わり方も含めしっかりと総括し、これからの運動に備えましょう。労働側委員の皆さんご苦労様でした。

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最賃引上げ中小企業への支援策 政府活用強調 

労働政策研究・研修機構(JILPT)は8月4日配信のメールマガジン労働情報/第1704号で、最低賃金引き上げと雇用維持支援のための政府助成金策の内容を配信しました。厚生労働省が7月30日に公表したものです。以下の内容です。

【コロナ禍における最低賃金引上げを踏まえた雇用維持への支援/
                 厚労省 新型コロナウイルス感染症関連】

 厚生労働省は7月30日、コロナ禍における最低賃金の引上げを踏まえ、雇用調
整助成金等により雇用維持への支援を行うと公表した。同助成金等の特例措置につ
いて、年末までは、業況の厳しい企業への配慮を継続するとともに、助成率はリー
マンショック時(中小企業は5分の4、大企業は3分の2)以上を確保する。
 また、業況特例対象の中小企業が事業場内最低時間給を一定以上引き上げる場合、
地域別最低賃金が引き上がる10月から12月までは休業規模要件を問わず支給す
るなどとしている。

資料「最低賃金を引き上げた中小企業における 雇用調整助成金等の要件緩和について」

最低賃金を引き上げた中小企業に対して雇用調整助成金申請の要件を大幅に緩和するというのが内容です。10月1日を新最低賃金発効日と想定しているようで、10月1日より前にこの制度に適うよう最低賃金を引き上げるとメリットは大きいです。助成金なので今年1月8日以降から解雇等会社都合の雇用契約解約をしていないことが前提です。色々と政府も企業側への配慮に力をいれているようです。北海道最低賃金審議会でも当然この内容は議論テーマにはなっていると思います。これまで、最低賃金引き上げの議論の際に、労働者への賃金補填支援の政策はありません。企業・事業主には結構施策が揃えられています。それでも引き上げ困難というのなら、別の問題があるんでしょうきっと!

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