「労働力不足補填及び高齢者の生活確保に関する法律」と正直に言えばいいのに、と思いませんか

厚生労働省は1月8日、2020(令和2)年「高齢者の雇用状況」集計結果を公表しました。同年6月1日現在の高齢者の雇用状況報告をまとめたものです。「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」では高年齢者が年齢に関わりなく働きづけることができる社会実現を目指し、企業に「定年制の廃止」「定年の引上げ」「継続雇用制度の導入」のいずれかの導入を義務付けています。今回の調査では66歳以上働ける制度のある企業は5万4,802社、33.4%(対前年比2.6ポイント増)、うち、中小企業は4万9,985社と9割超を占める、70歳以上で働ける制度のある企業は5万1,633社、31.5%(同2.6ポイント増)、中小企業は4万7,172社で同じく9割超、集計対象は、従業員31人以上の企業16万4,151社、等を公表しています。詳細は厚労省ホームページを参照して下さい。

1月8日厚生労働省ホームページに掲載された「令和2年 高年齢者の雇用状況 集計結果を公表します」

また、北海道労働局は1月12日に同趣旨の集計結果の北海道版を公表しました。調査数値に占める中小企業の割合が9割超であることは本省の調査と一致しています。ただ、都心部の中小企業は北海道では大企業と同意ではないかと思うくらい規模・業態もしっかりしていると感じます。10人程度の企業が圧倒的に多い北海道では、高齢者も貴重な戦力で、可能であれば厚遇で迎えたいと考えているところが多いと感じます。北海道労働局の調査結果はPDF版を参照して下さい。

1月12日北海道労働局ホームページに掲載された「令和2年 高年齢者の雇用状況 集計結果」です。

2021(令和3)年4月から、改正高年齢者雇用安定法が施行されます。上記の義務に70歳までの就業確保の努力義務が加わります。若者の非正規を増やし続けた結果です。新自由主義経済のもと効率優先・労働力の省力化・ジャストインタイムの雇用調達等で労働者を粗末に扱うと労働力不足に陥るということです。

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