労働政策研究・研修機構(JIL)のメールマガジン労働情報/No.1654で経団連の「2021年版経営労働政策特別委員会報告(経労委報告)」発表が配信されました。経労委報告の本冊は販売しているとことで、概要を報じたホームページが紹介されています。また、これに対する連合見解も紹介されました。広く人に理解してもらおうという気が無いのでしょうか?肝心なところに横文字・カタカナを用いています。「エンゲージメント」「モメンタム」がこの報告のキーワードです。日本語でわかるように説明した方がいいんじゃないんっすか。
経団連は19日、春季労使交渉・協議における経営側の基本スタンスなどを示す 「2021年版経営労働政策特別委員会報告(経労委報告)」を発表した。経営側の 基本スタンスは、経営環境が激変し、コロナ禍で業績がまだら模様であることから、 自社の実情に応じて基本給や諸手当、賞与・一時金を決定することが必要、 総合的な処遇改善について、エンゲージメント向上の観点から、社員の「働きがい」と 「働きやすさ」を高める施策について、議論を深めることが求められるとし、 企業労使が一体となって持続的な成長と生産性向上に取り組み、増大した付加価値を 適切に社員に還元することで、働き手のエンゲージメントを高め、さらなる付加価値 増大につなげていく「社内の好循環」が重要である、としている。 2021年版経労委報告発表に関する経団連タイムスの記事 経団連2021年版経労委報告に対する連合見解
経団連は、働き方改革の内容にそって企業方針に忠実にかつ企業と一体感を以って働きましよう、そうすれば収益が増して自然と賃上げしなくてはならない潮流になってきます、といいたいのかな。斜めに読むと、収益が上がっても賃上げすると言い切らないのが、ズルく見える。最賃1円・2円引き上げて収められても困ります、と感じます。増え続ける非正規雇用に支えられる経済構造と非正規雇用から抜け出せない企業構造に手をいなければ、若者と年寄りは働かないというか働けない、働くことに割安感を感じます。