最低賃金が経営悪化の理由になるのか?

各地の審議会で最低賃金引き上げの議論が続いています。経営側の不景気下の雇用確保優先を切り口とした最低賃金据え置・引き上げゼロの主張は毎年・毎度、同じトーンで繰り広げられています。果たして、最低賃金の引き上げを据え置くことで、雇用維持・経営存続可能となり、業績回復に向かうのでしょうか。国土交通省が2020年4月にトラック業界の経営改善・運転手の処遇改善を促進するため「標準運賃」を公表し、荷主となる企業に遵守を呼び掛けました。運賃は荷主の専権事項という体質はトラック業界の悪しき慣習と言っても過言ではありません。今年7月12日、北海道トラック協会は道経連や北海道商工会議所連合会、北海道建設業協会など6団体を訪問し「標準運賃」遵守を要請し、トラック事業者の運転手確保と処遇改善の取り組みに協力して欲しいとしました。

2021年7月13日 北海道新聞朝刊と読売新聞朝刊の記事です。

2021年7月13日 北海道新聞朝刊と読売新聞朝刊の記事のPDFです。

また、12日自民党下村政調会長は首相官邸を訪問し、最低賃金の3%程度の引き上げ、中小企業支援策の充実等の経済対策を要請しました。同要請では最低賃金を格差是正の必要不可欠要件とし、企業対策としては雇用調整助成金の特例措置延長を緊急要件としています。読売新聞朝刊が報じています。ことほど左様に、最低賃金引き上げが企業存続の障壁となる主張の真偽は定かではありません。経営悪化の本当の理由をこの際を良い機会とし、真剣に考えてみてはどうでしょうか。札幌地区ユニオン・札幌パートユニオン等5組合と北海道季節労働組合、北海道季節労働組合札幌地区本部は7月12日、北海道地域最低賃金審議会亀野淳会長あてに要請書を送付し、最低賃金を全国一律1500円とすること等を要請しました。要請文書は以下のとおりです。

2021年7月12日付 札幌地区ユニオンの要請書です。

2021年7月12日付 札幌パートユニオン要請書です。

連合北海道では、本FAX行動を7月30日まで間に実施するよう呼び掛けています。各単組が送付される際、以下の例文を参考に起案して下さい。送付先のFAX番号は【011-756-0056】です。

2021年度北海道地域最低賃金の引き上げを求める要請書の例文です。

職場の労働相談はこちらへどうぞ!

労働組合結成相談もこちらへどうぞ!

こちらの電話をご利用ください!

札幌地区ユニオン  011-210-4195

札幌パートユニオン 011‐210-1200

労働組合が増えれば職場・地域・世間が良くなる!